長崎県諫早市の歯医者 「諫早ふじた歯科・矯正歯科」理事長の藤田です
歯みがきで血管の老化を防ぐ
メタボとは最近よく聞く言葉と思います。正式にはメタボリックシンドロームと言います。
メタボリックシンドロームは肥満から始まり、放置しておくと高血圧、高血糖など、ドミノ倒しのようにさまざまな病気を引き起こす可能性があります。それが改善しないと、最終的には失明や心不全、脳卒中にも繋がる恐れがあるそうです。
ここで今、メタボ対策実行中の私が言うのも説得力に欠けますが、ことお口との関係につきましては専門家ですので少し続きを読んでください。厚生労働省が実施した「口腔と全身の健康」という研究がございます。立派な先生方が各方面と協力して行っておられる、すばらしい研究です。その研究によりますと、『口や歯の病気』は肥満など様々な生活習慣病に関係する危険因子であり、お口の健康は密接な関係があることがわかりました。
私は長崎県諫早市の多良見町というところで開業して20年が経過しましたが、開業以来『歯は健康の窓口』をキャッチフレーズにして、歯の健康から全身の健康づくりを推進するという運動を提唱してきました。こういう運動が前述した立派な研究からも裏付けされたことになります。
ところで、人間の血管の長さはどれくらいか、ご存知ですか?
実は、動脈、静脈、末梢血管の全てをつなぎ合わせると、長さは10万キロメートルになり、地球を二周り半もする長さだそうです。ですから血管は全部集めると肝臓に匹敵する人体最大の臓器と言われています。
血管年齢を若々しく保つことが全身の健康にも繋がると考えられます。ではどうしたら血管年齢を若く保つことができるのでしょうか?
私たちの領域で言えることは次の一言に尽きます。つまり、血管年齢を若々しく保つ秘訣は歯を磨くことなのです。
お口の中には多くの細菌が常在菌としていることはご存じのことと思います。実はそのお口中の菌が歯周組織を通じて血管に入っていくのです。歯の表面の汚れである歯垢(プラーク)には1g中に1千億個の細菌がいると言われています。その細菌が血管内に侵入し、血管壁を攻め立てているのです。ですからその細菌の数、量を少なくすることがポイントとなってくるのです。ですから歯をきちんと磨く人と磨かない人で血管年齢が変わってくるともいえるのです。
特に歯周病の原因である歯周病菌は内毒素という恐ろしい毒を細菌表面に持った菌です。この菌は歯周組織の血管を悪くするだけにとどまらず、動脈を通じて心臓や肝臓に到達し、
心疾患や肝疾患を発生させ、臓器を悪くすることは世界中の各国から報告が寄せられています。
ですから歯周病を罹患されている方は、歯周病治療を受けることが最も重要です。歯科医による治療と定期的な歯のクリーニングで血管年齢が若返ったという報告もありますからね。
メタボ対策の一つに歯周病予防があることを忘れないでください。
長崎県諫早市多良見町中里129-14
医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科