諫早市の歯医者 藤田です。
ハニカミ(歯に咬み)ニュース 3月号ができました。ご覧ください
今月はオーラルフレイルに関しての記事です。
「オーラルフレイル」とは、口腔機能が衰えた状態を指します。かむ力が低下し、舌の動きの悪化が食生活に 悪影響を及ぼし、身体機能の低下につながります。さらには滑舌が悪くなり、人と楽しく食事ができなくなって閉じこもり、人や社会との関わりが減ってしまうことで心理的、社会的にも悪影響を及ぼすと言われています。
以下はオーラルフレイル のセルフチェックシートです。
ご自身の状況はいかがでしょうか?
オーラルフレイルのチェック項目
1、半年前に比べて、硬いものが食べにくくなった はい 2点 いいえ 0点
2、お茶や汁物でむせることがある はい 2点 いいえ 0点
3、義歯を使用している はい 2点 いいえ 0点
4、口の渇きが気になる はい 1点 いいえ 0点
5、半年前と比べ、外出が少なくなった はい 1点 いいえ 0点
6、さきイカ・たくあん位が噛める はい 0点 いいえ 1点
7、1日2回以上歯を磨く はい 0点 いいえ 1点
8、1年に1回以上、歯医者に行く はい 0点 いいえ 1点
[チェック結果]
全ての項目を合計してください。その結果として以下のような判断となります。
1 合計0点~2点 オーラルフレイルの危険性は低いてです。
2 合計3点 オーラルフレイルの危険性があります。
3 合計4点以上 オーラルフレイルの危険性が高いです。
オーラルフレイル対策の為に 以下のように心がけると良いでしょう。
1 かかりつけ歯医者をもちましょう!
お口の状態は日々変化しています。 かかりつけ歯科医をもち、気になることがあれば相談を。 また、3ヵ月~半年に一度は歯科検診を受けましょう。
2 お口のささいな衰えに気を付けましょう
オーラルフレイルは、「むせやすい」「お口が乾燥する」 「滑舌がわるくなった」等ささいな衰えが積み重なることで 進行します。早くお口の不調に気づくことができるよう、セルフチェックを習慣づけましょう。
3 バランスのとれた食事をとりましょう
バランスのとれた食事は健康なからだを作る基礎となります。 また、様々な食品をとることでかむ機能の低下を防止できます。食事の際は、よくかんで食べるように心がけましょう。
簡単に普段からできることを下に記します。
パタカラ体操 は誰にでも効果のある体操です。
パタカラ体操は、しっかり口を動かして、大きな声で行います。例えば、「パパパ、タタタ、カカカ、ラララ」とくり返します。これらの発音はいずれも一連の食べる動作にかかわっています。
「パ」は食べ物を口の中に取り込んでこぼさないようにする動き、「タ」は舌を鍛えて 食物を押しつぶす動き、 「カ」は食物を喉の奥に 送って嚥下しやすくすると同 時に、鼻腔を閉じて食物が鼻に入らないようにする動き、 「ラ」は舌の上に食物をまとめて飲み込みやすくする動 きに関係しています。
吹き戻し
私たちが訪問診療時に行なっている摂食・嚥下機能訓練の一つに「吹き戻し」があります。誤嚥性肺炎は食物や唾液が誤って気管の中に入って、抵抗力が落ちている場合に炎症を起こし肺炎が起こります。気管の中に入っても、それを出す喀出力があれば誤嚥は起こりません。
喀出力を高める訓練になるのが、「吹き戻し」です。子供のおもちゃだと認識している方も多いと思います。ところが立派な呼吸機能の改善ツールとなるのです。一度やっていただくとわかりますが、これを10回ワンセットで3セットくらいしっかり時間をかけてやってみて下さい。若い人でも結構疲れます。訓練になるのです。この訓練を定期的に行う事により、呼吸機能の改善、発生機能の改善、鼻咽腔閉鎖機能の改善、構音機能の改善と、良いことばかりです。ぜひ、一度お試しください
3月になり寒さも緩み、本格的な春が近づいてきました。 コロナの第6波は峠は越えたようですが、落ち着くところを知らず、 依然猛威を振るっておりますか。しかし、心だけでも温かく春を迎えられるように心の栄養を蓄えたいですね。春と共に皆様に幸せが訪れますようお祈りいたしております。
諫早ふじた歯科・矯正歯科 理事長 藤田浩一