2023/01/06

年末年始は口内炎にご注意?

明けましておめでとうございます。長崎県諫早市の歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。

本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

 

年が明けてそろそろ1週間を迎えようとしています。

毎年感じることですが昨年もあっという間の1年でした。年末年始と言えば仕事納めまでの追い込み、大掃除におせちの準備、また夜更かしに暴飲暴食…いつもの日常に比べると大忙しの非日常を過ごされたのではないでしょうか。

 

 

今回はそんな非日常に起こりやすいお口のトラブル「口内炎」についてのお話です。

 

 

 

口内炎は口唇、舌、歯肉、頬の内側の粘膜にできる炎症のひとつです。

口内炎ができる原因は多くあるので、原因を特定することは困難ですが種類は以下のようなものがあります。

 

①アフタ性口内炎

②カタル性口内炎(外傷性)

③ヘルペス性口内炎(ウィルス性)

④カンジダ性口内炎(ウィルス性)

⑤ニコチン性口内炎

 

諫早 歯医者 諫早ふじた歯科・矯正歯科 

 

 

その特徴とは、

①アフタ性口内炎

一番多く見られる口内炎です。口唇の裏、舌、頬の内側の粘膜や歯肉に出来やすいタイプです。

ビタミンB2等のビタミン不足、偏食や暴飲暴食などでの栄養バランスの乱れ、睡眠不足、ストレスや疲労などでの免疫低下が原因です。

また、女性は妊娠によるホルモンバランスの乱れから口内炎が出来やすいとも言われています。

症状としては痛みがあり、飲食時にしみることがあります。

通常は1週間〜10日程で回復しますが、体調により繰り返したり、口内炎の傷から細菌などが入り症状が悪化することもあります。

症状が長引く場合は病院での診察をおすすめします。

予防としては口腔内を常に清潔にしておくことが大切です。症状が落ち着くまでのブラッシングは、傷口を痛めないように優しく磨いて下さい。

 

②カタル性口内炎(外傷性)

口唇や舌、頬を噛んだり、熱いものを口に含んだ際の火傷、虫歯で崩壊して尖った歯、歯周病により傾いた歯、入れ歯や矯正装置の金具が粘膜に触れ、物理的な刺激によって起こるのが、カタル性口内炎です。

腫れて飲食時には痛みを生じます。また、口臭を伴うのもカタル性口内炎の特徴のひとつです。

予防としては物理的な刺激を軽減させることが第一ですので、虫歯や歯周病がある場合はその治療を行います。

入れ歯や矯正装置が合っていない場合は調整が必要です。

また、傷が慢性化すると舌ガンなどに腫瘍化する場合もありますので、自己判断で治るのを待つのではなく早目に病院で診てもらいましょう。

 

③ヘルペス性口内炎(ウィルス性)

小さな水疱ができて発疹、発熱、リンパの腫れなどの痛みを伴います。主に3歳くらいまでの乳幼児に発症しやすいのが特徴です。

一度感染するとウィルスは体内に残るため、成長して大人になってからも免疫が低下した場合に再発することがあります。

口の中に複数の水疱ができ、水疱が破れると腫瘍になることがあります。

一般的に抗生物質による治療となります。

人から人へ、また物を介して感染するため使ったタオルや食器などを共有しないよう注意が必要です。

 

④カンジダ性口内炎(ウィルス性)

口腔内の常在菌のひとつ、カビの一種であるカンジダ菌の繁殖によって発症します。白い苔のようなものが付着し、痛みはほとんど無いのが特徴です。

カンジダ菌は常在菌ですが糖尿病やガンなどの疾患を持っている方、乳幼児、妊婦、高齢者など免疫力が弱っている方にも発症することがあります。

他には抗生物質やステロイド剤などの長期使用で口腔常在菌のバランスが崩れることによっても発症しやすいと言われています。

また、口腔内の乾燥が原因のひとつとしてもあげられます。

唾液には粘膜の保護や抗菌の働きがあるため、唾液の減少で乾燥しやすくなると菌が繁殖し口内炎ができやすくなります。

服用している薬の副作用、シェーグレン症候群等の疾患、加齢による唾液の減少で口腔内は乾燥しやすくなりますが、唾液腺マッサージ、口腔用の湿潤スプレー等を使っていただいて乾燥を防ぐのが予防になります。

 

⑤ニコチン性口内炎

喫煙が原因となって発症します。痛みが少ないので自覚症状はほとんど無いに等しく、飲食時に少ししみる程度です。

ニコチンだけが原因とはまだ解明されていませんが、タバコの煙、火傷、炎症など色々な要因が関係すると言われています。

また、喫煙時に吸い込む熱気は口腔内を乾燥させるため口内炎ができやすいです。

ニコチン性口内炎はガンに変化する可能性が高いことも報告されています。

 

 まとめ

歯科医院で口内炎の治療を行う場合は薬の処方、レーザー治療が一般的です。

原因は上記のようにいろいろありますが、一番多いアフタ性口内炎は疲労、睡眠不足、風邪をひいて免疫力が落ちた等、日々の生活のちょっとした変化で起きやすい病気です。

普通は生活リズムや体調の回復と同時に口内炎も治るものですが、長期化する場合は他の病気、薬の影響が考えられるので、かかりつけの病院でのご相談をおすすめします。

 

例年以上にインフルエンザも猛威をふるっているようです。生活のリズムと同様、体調も崩しやすい時期ですので、口内炎の話を少しでも頭のすみにおいていただけたら幸いです。

新年が皆さまにとって素晴らしい一年になりますように!!