2023/04/14

唾液について

 

こんにちは。長崎県諫早市多良見町 諫早ふじた歯科・矯正歯科です。

 

唾液には、健康に関わる様々な働きがあります。
主に耳下腺、舌下腺、顎下腺という3つの大きな唾液腺から1日に1000~1500mlほど分泌されます。唾液の分泌量は、夜寝ているとき少なくなり細菌が繁殖しやすく朝起きると口の中がネバついたり、口臭が気になる方が多いです。また、唾液の分泌はストレスや加齢、薬の副作用などで減少することもあります。

唾液の働き
⦁ 消化作用
唾液には、食べ物の中のでんぷんを分解する酵素があり食べ物が唾液と混ざるとその酵素が働いて食べ物を柔らかくし胃で消化しやすい状態にします。

⦁ 自浄作用
歯の表面についた食べかすを洗い流す作用があります。

⦁ 湿潤・粘膜保護作用
お口の中には、軟組織と呼ばれる舌や頬、唇などの柔らかい部分があります。唾液には軟組織部の動きを滑らかにする潤滑剤の作用があり擦れて傷をつけるのを防いでくれます。

⦁ 再石灰化作用
唾液の中にはカルシウムやリン酸といった様々な無機物成分が含まれています。これらの成分が虫歯の前段階である歯の表面が白くなった状態のときに元の状態に戻そうとしてくれる作用があります。

⦁ 緩衝作用
口の中が酸性に傾くと歯の表面からミネラル分が溶けだし虫歯になりますが、唾液には酸性に傾いたお口のpHを中性に戻す作用があります。

⦁ 殺菌・抗菌作用
唾液にはリゾチームやラクトフェリンに代表される抗菌作用を持つ成分が含まれています。これにより、お口を通して細菌が体に中に侵入するのを防ぎます。

⦁ 円滑作用
唾液には食べ物を柔らかくし、お口や食道滑りやすくして食べ物を飲み込みやすくする働きがあります。

⦁ 溶解作用
舌にある味蕾(みらい)に唾液が味のもととなる物質を運ぶことで食べ物の味を感じることができます

唾液の減少が引き起こすトラブル
【虫歯や歯周病になりやすくなる】
唾液が減ると酸性に傾いたお口の中を中性に戻す緩衝作用や自浄作用、再石灰化作用が低下し虫歯になりやすくなります。唾液の持つ抗菌作用は、歯周病菌などの細菌の増殖をコントロールする働きもあるため唾液の減少は歯周病の進行にも影響を与えます

【口内炎ができやすくなる】
唾液には口の中を潤し保護する役割があるため減少すると粘膜が傷つきやすくなって口内炎ができやすくなります。またお口のなかの常在菌であるカンジダ菌が増えて口内炎になる場合もあります。

【口臭が強くなる】
唾液が減少すると食べかすや歯垢などを洗い流す働きが低下して細菌が増殖し、口臭が強くなります。

唾液を増やすには?
・水分補給
体の水分量が減少すると唾液の分泌量にも影響するため日ごろから十分に水分を摂るようにしましょう。

・しっかり噛んで食べる
食事の時に形のあるものをしっかりと噛むことも大切です。よく噛みながら食べると唾液の分泌が促されます。できるだけゆっくりと回数を重ねて噛むようにしましょう。

・舌を動かす
舌を動かすと舌の下にある舌下腺や顎下腺が刺激され唾液が出やすくなります。「あいうべ体操」という舌を動かす体操をすることで唾液を出しやすくしましょう。
この体操のやり方は「あー」と口を大きく開き、「いー」と口を横に大きく広げ、「うー」と口を前に突き出す、「べー」と舌を突き出して下に伸ばすだけです。ぜひ試してみてください!

諫早 ふじた歯科
・唾液腺マッサージ唾液を作る唾液腺は、顎の下、耳の下、舌の下にあります。3つの唾液腺をマッサージして唾液を出しましょう。
耳下腺のマッサージは人差し指から小指までの4本の指を頬に当てて、上の奥歯あたりを回すようにマッサージします。顎下腺のマッサージは耳の下から顎の下あたりを指先で押します。舌下腺のマッサージは顎の下を親指で押します。

 

唾液はお口の中をきれいにしたり食べ物の消化を助けたり、細菌の侵入を防いだりと様々な役割があります。唾液が減るとその役割が果たせなくなるので、唾液を出しやすくするためにしっかり噛んで食べ、唾液分泌を促すマッサージをして健康な生活を送りましょう!