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虫歯を放置して半年経過するとどうなる?
長崎県諫早市の歯医者 諫早ふじた歯科・矯正歯科の理事長の藤田です
“虫歯は放置してはいけない”という話をよく耳にしますが、どのくらい放っておいても大丈夫なのか、気になる方も多いようです。例えば、虫歯を半年間放置するとどうなるのかは、皆さんも詳しく知りたいことでしょう。今回はそんな虫歯を放置した場合の症状について、わかりやすく解説します。
1、虫歯の進行速度は人によって違う?
2、虫歯を半年放置した場合の深刻なリスクについて
3、虫歯は1日でも放置してはいけない
▼虫歯の進行速度は人によって違う?
虫歯は自然に治らない病気であり、放置すれば確実に病態が進んでいきます。ただ、その速度にはかなりの個人差があるといえます。もともと口腔衛生状態が良く、たまたま虫歯が生じてしまった場合は、半年経過しても歯の神経にまで達しないことも十分あり得ます。エナメル質や象牙質に穴は開きますが、広がり方が緩やかなのです。
一方、虫歯になるべくしてなった人の場合は、半年放置すると歯髄炎の症状が現れることでしょう。虫歯によって生じた穴も大きくなり、安静にしていても歯がジンジンと痛みます。ケースによっては歯の神経が死んで、末期のステージまで進行することも珍しくありません。
▼虫歯を半年放置した場合の深刻なリスクについて
虫歯を半年間放置するというのはなかなか珍しいケースではありますが、その結果、深刻なリスクが生じる点に注意しなければなりません。
◎痛みを感じなくなることのリスク
上述したように、虫歯を放置すると歯の神経が死んで痛みを感じなくなります。ジンジンという自発痛も嘘のように消失することから、虫歯が治ったと勘違いしてしまう人もたくさんいるのですが、それは大きな間違いです。なぜなら、歯の中では依然として虫歯菌が活動しており、歯質をどんどん溶かしているからです。痛みが消失することによって、治療の必要性も感じられなくなることは、極めて大きなリスクを伴います。その結果として、顎骨骨髄炎のような病気まで引き起こしかねなくなるからです。
◎顎骨骨髄炎ってなに?
顎骨骨髄炎(がっこつこつずいえん)とは、その名の通り顎の骨に炎症が生じる病気です。始めはエナメル質を溶かすだけだった虫歯が半年間放置することで、骨髄炎まで発症させてしまうことに驚かれる方も多いことでしょう。虫歯はれっきとした細菌感染症であり、それを半年間放置すれば顎骨骨髄炎のような深刻な病気にまで発展するのも理解できることかと思います。
▼虫歯は1日でも放置してはいけない
虫歯は放置すると確実に進行する病気なので、1日でも放置しない方が良いです。「これって虫歯かも?」という疑わしい部分が認められた時点ですぐ歯科を受診してください。虫歯は進行度が浅ければ浅いほど、失う歯質の量も減少します。その結果、歯の寿命の短縮も防ぐことが可能となります。
歯は人体の中でも珍しい“再生することのない組織”です。虫歯によって蝕まれた歯質は、コンポジットレジンやセラミック、銀歯などで回復できますが、それは天然の歯質とは大きく異なります。皆さんも今一度、ご自身の歯の大切さを再確認してみてください。その希少性、重要性に気付くことができれば、虫歯を半年間放置することもなくなります。もちろん、虫歯を過剰に怖がる必要はありませんが、進行性で自然治癒が見込めない病気という点は事実なので、それをしっかり受け止めた上でお口の健康と向き合いましょう。
▼まとめ
このように、虫歯は半年も放置すれば末期のステージまで進行し得る病気ですので、早期発見・早期治療に努めましょう。初期の虫歯は自覚症状に乏しく、患者さまご自身で発見するのは容易ではないので、定期検診・メンテナンスを受けることをおすすめします。3ヶ月に1回くらいの頻度で定期検診を受けていれば、仮に虫歯になったとしても重症化は免れます。気になることがあれば 諫早ふじた歯科・矯正歯科のスタッフまで相談してください。
長崎県諫早市多良見町中里129-14
医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科