2024/08/07

喫煙がインプラントに及ぼす影響を詳しく解説!

こんにちは。長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。

火が消えたタバコ

喫煙が健康に良くないということは、広く知られています。「タバコを吸っているけど、インプラント治療は受けられる?」「インプラント治療はしたいけど、タバコをやめるのは難しい」と、不安に思う方もいるのではないでしょうか。

喫煙している方が気になるのは、喫煙が治療に影響を与えるのかどうかでしょう。インプラント治療の失敗率や長期的な安定性に、喫煙はどのような影響を及ぼすのでしょうか。

今回は、喫煙がインプラント治療に及ぼすリスクについて詳しく解説します。

喫煙者でもインプラント治療は受けられる?

喫煙者でもインプラント治療は受けられるか疑問の男性

インプラント治療は喫煙者でも受けられますが、少なくとも治療中は禁煙する必要があります。治療が完了した後も、インプラントの寿命を延ばすためには禁煙を継続するのが理想です。

喫煙はインプラント治療に悪影響を及ぼすため、ヘビースモーカーと呼ばれるほどの喫煙習慣がある方は、インプラント治療を受けられない可能性もあるので注意しましょう。

また、近年では加熱式タバコを使用している方も多いのではないでしょうか。健康意識の高まりや周囲の方への健康被害を考慮し、煙の出ない加熱式煙草を愛用している方も増えています。

煙がないから影響はないと考えている方もいるようですが、残念ながらタールなどの有害物質は少なくなってもニコチンは含まれています。インプラント治療に悪影響を及ぼすことは変わりません。

インプラント治療を検討している方は、加熱式タバコであっても控えたほうがよいでしょう。

喫煙がインプラントに及ぼす影響とは?

喫煙がインプラントに影響を及ぼすイメージ

喫煙者の方でインプラント治療を検討している場合、非喫煙者に比べインプラント治療におけるリスクが高いです。喫煙がインプラント治療に及ぼす悪影響を確認しましょう。

h3 ニコチンにより血流が阻害される

煙草に含まれるニコチンには、血管を収縮させる働きがあります。ニコチンやタールなどの有害物質には免疫機能を低下させる働きがあるので、体だけでなく歯茎の免疫力も低下させます。

血流が阻害されると、患部に酸素や栄養がうまく供給されません。術後の傷口が治りにくくなるなどの悪影響を及ぼします。

インプラントと骨が結合しにくい

顎の骨としっかり結合することで、患者様ご自身の歯と同じように噛むことができるようになるのがインプラント治療の特徴です。顎の骨がインプラントとしっかり結合しなければ、治療は成功しません。

インプラント治療では外科的な手術を行うため、免疫力と治癒力が必要です。また、インプラントを埋め込んだ部分の顎の骨が増殖することで、しっかり安定するようになります。

しかし、喫煙者の場合、タバコに含まれるニコチンが免疫力を低下させ血流を悪くします。回復に必要な血液や酸素が十分に患部に届かないので、インプラントと顎の骨が結合しにくい状態になるのです。

免疫力が低下すると、手術後の傷の治りも悪くなるでしょう。

インプラント周囲炎になりやすい

ニコチンには免疫力を低下させる性質があります。歯茎はニコチンの影響を直接的に受けるので、炎症を起こしやすくなり、インプラント周囲炎になるリスクが高くなります。

また、喫煙により唾液の分泌量が少なくなると、お口の中が乾燥します。原因となる細菌が活発に活動する環境が整うので、よりインプラント周囲炎のリスクが高まるでしょう。

唾液の分泌量が低下する

ニコチンは、血流の悪化や免疫力の低下を招くだけでなく、唾液の分泌量も低下させます。唾液には、口腔内の乾燥を防ぎ細菌の増殖を抑える作用や、口腔内の汚れを洗い流す作用があります。

そのため、唾液の分泌量が減少すると、口腔内で細菌が増殖してインプラント周囲炎や細菌感染を引き起こしやすくなるのです。インプラントの問題だけでなく、患者様ご自身の虫歯や歯周病のリスクも高まります。

手術が失敗する確率が高まる

インプラント手術の失敗率は、非喫煙者よりも喫煙者のほうが高い傾向があります。喫煙が歯周組織に及ぼす影響についてまとめた論文では、喫煙者の失敗率は4%、非喫煙者の失敗率は2%と、2倍の差がありました。

合併症の発症率に関しても、喫煙者は46%と高い数字になっています。これらの結果から、喫煙がインプラント治療に悪影響を及ぼすことは明らかです。

手術が成功しても、喫煙を継続すると合併症の発症率が高まるため、インプラントの脱落につながる可能性があるでしょう。

参照元:日本歯周病学会 禁煙推進委員会監修「喫煙の歯周組織に対する影響

インプラント治療が終われば喫煙しても大丈夫?

インプラント治療が終わっても禁煙したほうがいいイメージ

通常のインプラントの治療期間は4か月〜半年ほどで、症例によっては1年程度必要です。インプラント体と顎の骨の結合を待つ待機期間は、当院では平均して2〜3か月です。

治療期間中に禁煙していた方は、インプラント治療後に喫煙したくなるかもしれませんが、インプラント治療後も禁煙は継続したほうがよいでしょう。インプラント治療後も喫煙し続けると、免疫力が低下しインプラント周囲炎を発症しやすくなります。

さらに、術後の傷の治りが遅くなる可能性もあるでしょう。インプラントの治療期間だけでなく、治療後も禁煙を継続するのが理想です。

喫煙がインプラントに及ぼす影響は上述しましたが、保証の対象外になる可能性も無視できません。インプラント治療は自由診療のため、費用の相場は1本あたり35万〜50万円です。

通常、インプラント治療には5〜10年の有料の保証期間が設けられていますが、当院では5年間の無料の保証期間を設けています。保証期間中に限り、インプラントの破損や脱落があった場合、無料で再治療を受けられます。

しかし、保証の対象外となるケースもあります。その中に、喫煙者が含まれていることが多いです。喫煙者はインプラント周囲炎を発症するリスクが高く、口腔内のメンテナンスが正しく行われていなかったと判断される可能性があるのです。

トラブルが起こった際の負担を軽減するためにも、禁煙を続けたほうがよいといえます。

インプラントの寿命を延ばすためには

インプラント治療の説明をする歯科医師

インプラントは永久に使用できるものではありません。適切に治療が行われていれば、定期的なメンテナンスと正しいセルフケアを行うことで、長く機能させることが可能です。

インプラントの寿命を伸ばすためのポイントを解説します。

インプラント治療の内容を把握しておく

インプラント治療をスタートする際は、患者様自身が受ける治療についてしっかり把握しておくことが重要です。

  • 治療前にどのような検査を行うのか
  • カウンセリングの際に十分な説明を行ってくれるか
  • インプラント治療の経験が豊富か
  • 衛生管理を徹底的に行っているか
  • どのようなインプラントを使用しているのか

主に上記を確認しておけば、安心して治療を受けられるでしょう。当院では、根の周囲に炎症が少ないなど、条件がよければ抜歯とインプラントの埋入は同日に行います。2〜3か月での治療完了を目指しており、通常のインプラント治療よりも早く治療が終了することもあるでしょう。

ただし、口腔内の状態によっては2か月で治療が終了しない症例もあります。カウンセリングの段階で、担当の歯科医師に相談しておきましょう。

定期的にメンテナンスを受ける

インプラント治療は、インプラントを埋入して終わりではありません。埋入したインプラントを良い状態で維持し続けるためには、定期的に歯科クリニックでメンテナンスする必要があります。

当院では、3か月に一度のペースでメンテナンスを行います。インプラントは虫歯にはなりませんが、インプラント周囲炎を発症する可能性があるので、メンテナンスをしっかり行わなければなりません。

口腔内のトラブルを防ぎ、残っている歯を守ることにもつながるでしょう。

徹底したプラークコントロールを心がける

インプラントは虫歯にはなりませんが、丁寧なブラッシングを行わないとプラークが蓄積した状態が続き、インプラント周囲炎のリスクが高くなります。インプラント周囲炎は、口腔内が不衛生な状態になることで増殖した病原菌に、インプラント周囲の粘膜や顎の骨に感染する疾患です。

炎症が進行すると、最悪のケースではインプラントが脱落することもあります。インプラント周囲炎を予防するためには、日々の丁寧なブラッシングや歯間ケアによるプラークコントロールが大切です。

術後のセルフケアに不安がある場合は、担当の歯科医師に早めに相談しましょう。ブラッシング指導を行うなど、セルフケアの質を高められます。

歯科医師の指示を守る

インプラントの手術後は、術後の過ごし方について担当の歯科医師より説明があります。傷の治りやインプラントと骨の結合に影響があるため、歯科医師の指示に従って過ごすことが大切です。

また、気になることがある場合は、事前に歯科医師に確認しておきましょう。

まとめ

インプラントのイメージ

インプラント治療は喫煙者でも受けることは可能です。

ただし、喫煙はインプラント治療にさまざまな悪影響を及ぼします。喫煙習慣のある方は、治療を断られるケースも珍しくありません。

タバコには血管を収縮させる作用があり、十分な栄養や酸素が行き渡りにくくなるため、免疫力が低下するでしょう。唾液の分泌量も減少するため、口腔内の健康やインプラントに良い影響を与えることはありません。

インプラント治療のリスクを軽減するためにも、治療後は正しい口腔ケアと定期的なメンテナンスを心がけましょう。

インプラント治療を検討されている方は、長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

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長崎県諫早市多良見町中里129-14

医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科

電話番号 0957-43-2212

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