2024/10/21

矯正期間中の口腔ケア

矯正期間中の口腔ケアの注意点

諫早ふじた歯科・矯正歯科の藤田です。今日は矯正治療中に注意すべき点、口の清掃、ケアについてお話しします。

鏡を見ている女性

歯列矯正は、美しい笑顔と正しい噛み合わせを手に入れるための重要な治療です。しかし、矯正期間中は通常の口腔ケアとは異なる注意が必要となります。矯正装置が装着されることで、食べかすや歯垢がたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。したがって、矯正期間中の口腔ケアには特別な配慮が求められます。本ブログでは、矯正期間中に注意すべきポイントを詳しく解説し、健康な口腔環境を保つためのアドバイスを提供します。

 

▼矯正中の口腔ケアの5つのポイント

 

矯正中の口腔ケアには、以下に挙げる5つのポイントがあります。このポイントを意識するだけでも、矯正中の口腔衛生状態は良好に保ちやすくなることでしょう。これから歯列矯正を始める方はもちろん、今現在歯列矯正中で口腔ケアの方法に悩まれている方も参考にしてみてください。

 

  1. 適切なブラッシング方法

 

◎ブラッシングの基本

 

矯正装置が装着されている場合、通常のブラッシングだけでは十分ではありません。矯正装置の周りに食べかすやプラークがたまりやすいため、専用のブラシを使用することが推奨されます。特に、矯正用のインターデンタルブラシやワンタフトブラシを活用することで、装置の隙間や歯と歯の間を丁寧に磨くことが重要です。

 

◎フロスの活用

 

矯正期間中は、フロスを使った歯間の清掃も不可欠です。フロススレッダーや矯正用フロスを利用すると、装置に引っかかることなく効率的に歯間の汚れを取り除くことができます。

 

  1. 定期的なプロフェッショナルケア(PMTC)

 

◎定期検診の重要性

 

矯正期間中は、通常よりも頻繁に歯科医院での定期検診を受けることが推奨されます。定期検診では、歯のクリーニングや矯正装置の調整が行われ、口腔内の健康状態をチェックすることができます。特に、虫歯や歯周病の早期発見・治療が重要です。

 

◎プロフェッショナルクリーニング

 

歯科医院で行われるプロフェッショナルクリーニングは、家庭でのケアでは取り除けない歯垢や歯石を徹底的に除去します。定期的にクリーニングを受けることで、口腔内を清潔に保ち、矯正治療の効果を最大限に引き出すことができます。

 

  1. 食生活の見直し

 

◎矯正装置に影響を与える食品

 

矯正期間中は、装置に影響を与える硬い食品や粘着性のある食品は避けるべきです。例えば、ナッツやキャラメル、硬いキャンディーなどは、矯正装置を破損させる可能性があります。また、砂糖を多く含む食品や飲料も虫歯の原因となるため、摂取を控えることが望ましいです。

 

◎バランスの取れた食事

 

バランスの取れた食事を心掛けることで、口腔内の健康を保つことができます。特に、カルシウムやビタミンDを多く含む食品は、歯と歯茎の健康をサポートします。野菜や果物、乳製品を積極的に摂取することをお勧めします。

 

  1. 矯正期間中の注意事項

 

◎緊急時の対処法

 

矯正装置が壊れた場合や痛みがある場合は、すぐに歯科医院に連絡することが大切です。自己判断で修理しようとすると、かえって悪化させてしまうことがあります。専門家の指示に従って、適切に対処することが必要です。

 

◎スポーツや日常生活での注意

 

スポーツをする際は、矯正装置を保護するためにマウスガードを使用することをお勧めします。また、日常生活でも硬い物を噛む習慣や指を口に入れる癖は避けるよう心掛けましょう。

 

  1. 矯正終了後のケア

 

◎リテーナーの使用

 

矯正治療が終了した後も、リテーナーを使用することで歯並びを維持することができます。リテーナーの使用期間や方法については、歯科医師の指示に従ってください。

 

◎継続的な口腔ケア

 

矯正治療が終了しても、日常的な口腔ケアを怠らないことが大切です。定期的な歯科検診と適切なブラッシング、フロスを続けることで、美しい笑顔を長く保つことができます。

 

▼装置の種類によって口腔ケアのしやすさが変わる?

 

ワイヤー矯正の場合、日々のブラッシングやフロスが複雑になります。一方で、近年人気のマウスピース矯正は、口腔ケアのしやすさという点で優れています。ここではそんなワイヤー矯正とマウスピース矯正を比較し、それぞれの特徴と注意点について詳しく解説します。

 

◎ワイヤー矯正の特徴と口腔ケアの難しさ

 

・ワイヤー矯正の利点

 

ワイヤー矯正は、長年にわたって使用されている矯正方法で、重度の歯列不正や噛み合わせの問題にも対応できます。歯に直接ブラケットを装着し、ワイヤーで調整するため、確実な力を歯に加えることができます。

 

・ワイヤー矯正の口腔ケアの課題

 

ワイヤー矯正の場合、ブラケットやワイヤーの周りに食べかすや歯垢がたまりやすく、通常のブラッシングでは取り除きにくいです。インターデンタルブラシや特殊なフロスを使用する必要があり、口腔ケアに時間と労力がかかります。また、ブラケットがついているため、歯磨き中に傷つけることがあり、歯茎の炎症や口内炎のリスクも高まります。

 

◎マウスピース矯正の特徴とメリット

 

・マウスピース矯正の利点

 

マウスピース矯正は、透明な取り外し可能なマウスピースを使用して歯を徐々に動かす方法です。この方法は目立ちにくく、取り外しができるため、日常生活においても快適さを保ちやすいです。

 

・口腔ケアのしやすさ

 

マウスピース矯正の最大の利点は、口腔ケアが非常にしやすいことです。食事や歯磨きの際にマウスピースを取り外すことができるため、通常のブラッシングやフロスを使ってしっかりと歯を磨くことができます。これにより、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができ、口腔内を清潔に保つことが可能です。また、矯正装置が取り外せるため、歯科検診やクリーニングもスムーズに行えます。

 

・マウスピース矯正の注意点

 

ただし、マウスピース矯正も万能ではありません。マウスピースを装着している間は、水以外の飲食物を口にすることができません。これは、食べ物や飲み物がマウスピースと歯の間に挟まり、虫歯や歯垢の原因となることを防ぐためです。また、マウスピースは1日20〜22時間装着する必要があり、適切な装着時間を守らないと、治療効果が低下する可能性があります。

 

比較まとめ:ワイヤー矯正とマウスピース矯正

 

【ワイヤー矯正のポイント】

 

・重度の歯列不正にも対応可能

・口腔ケアが複雑で時間がかかる

・ブラケットやワイヤーの周りに食べかすがたまりやすい

 

【マウスピース矯正のポイント】

・目立ちにくく、取り外し可能

・食事や歯磨きの際に取り外せるため、口腔ケアがしやすい

・装着中は水以外の飲食が不可

・装着時間を守る必要がある

 

矯正治療を始めるにあたっては、患者さん一人ひとりの状況や希望に合わせた方法を選ぶことが重要です。ワイヤー矯正とマウスピース矯正のどちらが適しているかは、歯科医師と相談しながら決めていくことをお勧めします。それぞれの特徴と注意点を理解した上で、最適な矯正方法を選び、健康な口腔環境を維持しましょう。

 

▼まとめ

 

矯正治療は長期にわたりますが、適切な口腔ケアと注意を怠らないことで、最良の結果を得ることができます。患者さん一人ひとりに合わせたケアの方法を実践し、健康な口腔環境を維持しましょう。矯正期間中の疑問や不安がある場合は、いつでも諫早ふじた歯科・矯正歯科に相談してください。専門家が親身になってサポートいたします。

長崎県諫早市多良見町中里129-14

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