2024/11/06

インプラントは何歳までできる?高齢者のリスクとインプラントのメリット

こんにちは。長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。

インプラントイメージ

インプラント治療は何歳までできる治療なのか、という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。特に、高齢になってから歯を失ってインプラント治療を検討している方は、インプラントができる年齢に制限があるのか気になるでしょう。

本記事では、インプラント治療は何歳までできるのか、高齢になってからインプラント治療をするリスクはあるのかについて解説します。インプラント治療のメリットなどもご紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。

インプラントの治療内容と仕組み

インプラントイメージ

インプラントは、インプラント体・アバットメント・人工歯の3つのパーツで構成されています。人工歯根であるインプラント体を顎の骨に埋入し、その上にアバットメントで人工歯を連結させて歯を補うのです。

以下で、インプラントの治療の内容を解説します。

検査

検査を行い、主に歯周病検査や噛み合わせの確認、顎の骨の密度や量などを調べます。検査の結果をもとに治療計画を作成し、今後のスケジュールや見積り金額などが提示されるでしょう。

治療計画の内容や見積金額にご納得いただけたら、契約を結んで治療を開始します。

人工歯根を埋める

インプラント体を埋入する手術を行います。この時、歯が残っていれば抜きます。

まず歯茎を切開して顎骨を露出させ、穴をあけてインプラントを埋入して歯茎を縫合します。インプラント体はチタンでできていることが多く、大きさは直径が3~7mm、長さは6~18mmです。

抜歯とインプラントの埋入は、歯根周囲の炎症が少ないなど条件がよければ同日に行うこともあります。条件が良くない場合には、抜歯した箇所が安定してからインプラント体の埋入を行います。

インプラント体と顎の骨が結合するのを待ち、結合が確認できたらアバットメントを装着します。顎の骨とインプラント体の結合は、上顎は4か月、下顎は3か月ほどかかるのが一般的です。当院では、平均して約2〜3か月待ちます。

型取り

歯茎の形が整うまで1〜2週間ほど様子を見て、傷が安定したタイミングで歯型を採ります。歯型を採る方法は様々ですが、光学印象(デジタルスキャン)で型取りする歯科医院が増えています。

型取り後、歯科技工士がデータをもとに人工歯を製作します。完成まで時間がかかるので、仮歯を装着して過ごすことが多いです。

仮歯はあくまで見た目を改善するものなので、仮歯では噛まないようにしてください。

人工歯の取り付け

人工歯が完成したら、仮歯を外して人工歯を取り付けて治療は終了です。当院では、人工歯の取り付けまで2〜3か月で完了を目指して治療を進めます。

ただし、症例によっては半年〜1年ほどかかることもあります。

インプラントは何歳までできる?

インプラントは何歳までできるかイメージ

高齢者がインプラント治療を検討するにあたり、気になるポイントの一つが年齢制限ではないでしょうか。インプラント治療には明確な年齢の上限が設けられていないため、何歳でもインプラント治療は可能です。

厚生労働省が発表したデータによると、70代以上のインプラント装着者も多く、特に70〜74歳で補綴物をしている方のインプラントの割合は約6%との結果が出ています。これは、他の年代よりも高い割合です。

しかし、インプラント治療には外科手術が伴うため、健康状態が良いことが条件になります。特に、70歳を超えると手術への耐性が低くなったり、術後のメンテナンスが難しくなったりするかもしれません。治療を受ける際は慎重な判断が求められます。

参照元:厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査結果の概要」

若くても治療できないケース

持病がある場合は、若くてもインプラント治療を断られるケースがあります。特に、高血圧や糖尿病、骨粗鬆症の方は、若くても治療が受けられない可能性が高いでしょう。

ただし、一部の病気については、手術の方法を工夫したり病気の治療をしている主治医が承諾したりすれば、インプラント治療ができることもあります。まずは、治療を受ける歯科医院へ相談してみましょう。

インプラントを高齢者がするリスク

インプラントを高齢者がするリスクイメージ

インプラント治療は、健康状態が良ければ高齢者でも受けられますが、高齢者が治療をすることにはいくつかのリスクがあります。インプラントを高齢者がするリスクは、次の通りです。

細菌感染しやすい

高齢者がインプラント治療をすることで生じるリスクには、細菌感染が挙げられます。高齢になると免疫力が低下するため、切った歯茎や削った顎の骨から細菌が入り込み、感染症を起こすリスクが高まるのです。

顎の骨とインプラント体が結合しにくい

高齢になると顎の骨とインプラント体が結合しにくいです。高齢になると免疫が低下して傷の治りが遅くなること、骨密度が低下していることが原因です。

顎の骨とインプラント体がうまく結合しなければ、人工歯を装着することはできません。また、インプラント体が早期に抜け落ちるリスクも高まります。

顎の骨とインプラント体が結合するまでは治療を再開できないことから、治療期間が若い人と比べて長くなる場合もあるでしょう。

術後のメンテナンスが難しい

インプラント治療後は、様々なトラブルを防ぐために定期的に歯科医院へ通い、メンテナンスを受ける必要があります。また、徹底したセルフケアも必須です。

インプラントは、適切なメンテナンスやケアを継続できれば、治療後10年以上経過しても問題なく使えるほど寿命が長いとされています。

しかし、高齢者の場合は定期的に歯科医院へ通ったり、自分でこまめにケアしたりすることが難しい場合も多いでしょう。メンテナンスを続けられなければ、インプラントの寿命が短くなる可能性が高いです。

治療そのものが失敗するリスクがある

高齢になると骨密度が低下するため、うまくインプラント体が埋入できないなど、成功率が低くなることがあります。骨を増やす骨造成などをおこなってからインプラントを埋入するなど対策することは可能ですが、対策自体が高齢者にとっては身体的な負担となるでしょう。

高齢者がインプラント治療を受ける際は、若い人よりも治療が失敗するリスクが高いということを知っておきましょう。

歯を失った場合にインプラント治療をするメリット

歯を失った場合にインプラント治療をするメリットイメージ

ここでは、インプラント治療をするメリットをご紹介します。

見た目が良くなる

失った歯を補う治療には、インプラント以外にも入れ歯やブリッジなどがあります。その中でも、インプラントは天然歯と遜色ない色合いを出せたり、他の歯を支えにするための器具が必要なかったりするため、治療をしたことが周囲に知られにくいのです。

口元の見た目が良くなると、人と接することに自信が持てるようになるでしょう。

しっかり噛める

インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋入して固定するため安定感があり、入れ歯やブリッジなどと比較すると、しっかりとした噛み心地を実現できます。これまで食べることを諦めていた硬い食べものなど、様々なものを食べられるようになり生活が豊かになるでしょう。

また、しっかりと噛めることで食べ物が十分に噛み砕かれ、消化器官への負担も低減でき健康の維持にもつながります。さらに、人工歯根を埋めていれば噛む際に顎の骨に刺激が伝わるので、骨が痩せるのも防げます。

様々な疾患の予防になる

インプラント治療をしてしっかりと噛めるようになれば、様々な疾患の予防につながります。代表的な疾患が認知症です。噛むことで脳への血流量が増えるので、認知症予防にも効果的と言われています。

顎の骨に噛む刺激が伝わらないと、脳への血流量が増えません。そのため、入れ歯やブリッジよりも、人工歯根を顎の骨に埋め込んでいるインプラントのほうが認知症の予防効果が高いと考えられます。

また、よく噛めるようになることで、舌や顎の骨の衰えを予防できます。誤嚥のリスクを低減できれば、誤嚥性肺炎も予防できるでしょう。

手入れが容易

入れ歯の場合は外して歯ブラシで磨き、その後ご自身の口腔ケアをするなど手入れをする必要があります。また、ブラシで磨くだけでなく、洗浄液に浸けなければならないこともあります。

しかし、インプラントは自分の歯と同じように磨けばよいため、手入れが容易です。時間をかけてお手入れするのが難しい場合は、メリットと言えるでしょう。

歯を失った場合のインプラント以外の治療法

ブリッジと鏡

歯を失った場合の治療法は、インプラントだけではありません。以下に、インプラント以外の治療法をご紹介します。

ブリッジ

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を支えにして、橋をかけるように人工歯を装着する治療方法です。残っている両隣の歯にしっかり固定するため、安定した噛み心地を得られます。

しかし、ブリッジをかけるために健康な歯を削らなければなりません。また、両隣の歯が健康でなければ治療ができないことも知っておきましょう。

入れ歯

入れ歯は、失った歯を補う人工歯を用いた取り外し可能な装置のことです。多くの場合が保険適用で作成できるため、費用が安く治療期間も1ヶ月程度と短いです。体調や持病に左右されずに治療ができるというメリットもあります。

しかし、保険で入れ歯を作成する場合、見た目や機能性、安定性という点ではインプラントに劣るでしょう。自費診療で作成する場合は、費用は高いですが保険の入れ歯よりも自然な見た目に仕上げることが可能です。

まとめ

インプラントの模型を持っている医師

インプラント治療そのものには年齢制限がないものの、高齢の方は若い人よりリスクがあるため、様々なことを考慮して治療を受けるか決める必要があります。

しかし、健康な方であれば、高齢でも治療が可能です。そのため、インプラント治療をしたいけれど年齢という点で悩んでいる方は、一度歯科医院に相談してみましょう。

インプラント治療を検討されている方は、長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

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長崎県諫早市多良見町中里129-14

医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科

電話番号 0957-43-2212

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