2024/11/11

大人の矯正治療にかかる期間

大人の矯正治療にかかる期間の目安・平均について

 

大人になってからの矯正治療を考えている方は少なくありません。美しい歯並びや健康的な噛み合わせを求めることは、大人になっても大切なことです。しかし、矯正治療にかかる期間は気になるポイントの一つです。今回は、大人の矯正治療にかかる期間の目安と平均について、具体的な症例ごとに解説していきます。

これまでの諫早ふじた歯科・矯正歯科のブログに関してはこちらを読んでください

ワイヤー矯正 諌早ふじた歯科 歯医者 

▼軽度の症例の矯正期間

 

軽度の歯並びの乱れや噛み合わせの問題を抱えている大人の患者さんの場合、矯正治療にかかる期間は比較的短くなります。例えば、前歯のわずかなズレや隙間が気になる場合、部分的な矯正やマウスピース矯正を用いることが一般的です。このような軽度の症例では、矯正期間は約6か月から1年程度が目安となります。

 

部分的な矯正の場合、治療装置が目立ちにくく、生活に与える影響も少ないため、忙しい大人の患者さんにとっては非常に有効です。また、マウスピース矯正は取り外しが可能で、食事や歯磨きも容易に行えるため、矯正治療の負担を軽減することができます。

 

▼中等度の症例の矯正期間

 

中等度の歯並びや噛み合わせの問題を抱える患者さんの場合、矯正治療にかかる期間はやや長くなります。例えば、歯が重なり合っている状態や、上下の歯が噛み合わない問題などがこれに該当します。このような中等度の症例では、矯正治療には約1年半から2年程度の期間が必要となることが多いです。

 

中等度の矯正治療には、固定式の矯正装置(ブレース)が一般的に使用されます。ブレースは歯に直接取り付けられ、徐々に歯を正しい位置に移動させるため、確実な結果が期待できます。ただし、装置が目立ちやすく、食事や口腔ケアにおいて注意が必要です。最近では、透明なブラケットやホワイトワイヤーなど、目立たない矯正装置も選択肢として増えてきており、見た目の問題を軽減することができます。

 

▼重度の症例の矯正期間

 

重度の歯並びや噛み合わせの問題を持つ患者さんの場合、矯正治療にかかる期間はさらに長くなります。例えば、顎の位置異常や大幅な歯列の乱れなどがこれに該当します。このような重度の症例では、矯正治療には約2年半から3年、場合によってはそれ以上の期間が必要となることがあります。

 

重度の矯正治療には、複雑な装置や手術が必要となる場合もあります。例えば、顎の位置を調整するための外科的矯正手術(顎矯正手術)を併用することもあります。このような治療は、長期間にわたり、綿密な計画と専門的な技術が求められます。また、治療期間中には定期的な通院が必要となり、治療の進行を細かくチェックしながら進めていきます。

 

▼大人の矯正治療にかかる期間が長くなる原因

 

  1. 歯の移動速度の違い

 

大人の矯正治療が長引く一因として、歯の移動速度の違いがあります。子どもと比べて、大人の歯は移動が遅くなります。これは、骨が成熟して硬くなっているためです。子どもの場合、骨がまだ柔らかく、歯が比較的速く動く傾向にありますが、大人の場合はその逆です。歯を正しい位置に移動させるには時間がかかるため、矯正治療の期間が長くなります。

 

さらに、大人の患者さんは歯の根の状態が悪化していることがあり、これも歯の移動を遅くする要因となります。歯の根が短くなったり、周囲の骨が薄くなっていたりすると、歯を安全に動かすために慎重な治療が必要となり、結果的に治療期間が延びることになります。

 

  1. 複雑な歯並びと噛み合わせの問題

 

大人の矯正治療が長期間になるもう一つの原因は、複雑な歯並びや噛み合わせの問題です。年齢とともに、歯並びの乱れや噛み合わせの問題が深刻化することがあります。特に、長年にわたる歯の摩耗や歯周病が原因で、歯の位置が大きくずれている場合や、噛み合わせが極端に悪化している場合、矯正治療にはより多くの時間が必要です。

 

また、顎の位置のずれや骨格の不均衡も、大人の矯正治療を複雑にし、期間を延ばす要因となります。これらの問題を解決するためには、複数の治療方法を組み合わせる必要があり、それが治療期間を延長させる結果となります。

 

  1. 治療装置の選択と適応

 

治療装置の選択も、大人の矯正治療の期間に影響を与える重要な要素です。例えば、取り外し可能なマウスピース矯正(インビザラインなど)を選択する患者さんが増えていますが、これらの装置は適切に使用しないと治療が遅れることがあります。装置を1日20時間以上装着することが推奨されていますが、患者さんの生活スタイルによっては、装着時間が不足しがちです。このため、治療が計画通りに進まず、期間が延びることがあります。

 

また、固定式の装置(ブレース)を選択する場合でも、大人の歯や骨の状態により、治療の進行が遅くなることがあります。例えば、歯周病の治療を並行して行う必要がある場合、矯正治療の進行が一時的に停止することがあります。このような要因も、治療期間の延長に繋がります。

 

  1. ライフスタイルと治療への取り組み

 

大人の患者さんは仕事や家庭の事情など、さまざまなライフスタイルの影響を受けやすいため、矯正治療が計画通りに進まないことがあります。例えば、仕事が忙しくて定期的な通院が難しい場合や、家事や育児に追われて治療に十分な時間を割けない場合があります。これにより、装置の調整や治療の進行が遅れ、結果的に治療期間が延びることがあります。

 

さらに、大人の患者さんは、治療への取り組みが不十分な場合もあります。例えば、矯正装置の取り扱いや口腔ケアに対する意識が低いと、装置のトラブルや口腔内の問題が発生しやすくなります。これにより、追加の治療が必要となり、治療期間が延長されることがあります。

 

◎計画通りに矯正治療を進めるために

 

大人の矯正治療にかかる期間が長くなる原因として、歯の移動速度の違い、複雑な歯並びと噛み合わせの問題、治療装置の選択と適応、そしてライフスタイルと治療への取り組みが挙げられます。これらの要因が重なることで、治療期間は計画よりも長くなることがあります。しかし、歯科医師との綿密な相談と計画に基づいた治療を行うことで、よりスムーズな治療を目指すことが可能です。大人の矯正治療を検討する際には、これらの要因を理解し、治療に取り組むことが重要です。

 

▼部分矯正なら短期間で終わる?

 

部分矯正は、特定の歯だけを対象に治療するため、大人の矯正治療でも短期間で終わることが多いです。特に前歯のわずかなズレや隙間を整える場合、約3か月から1年程度で治療が完了します。部分矯正は装置が目立ちにくく、生活への影響も少ないため、忙しい大人の患者さんに適しています。

 

▼まとめ

 

大人の矯正治療にかかる期間は、症例の程度によって大きく異なります。軽度の症例では6か月から1年程度、中等度の症例では1年半から2年程度、重度の症例では2年半から3年、場合によってはそれ以上の期間が必要となることがあります。矯正治療を検討する際には、自分の症例に適した治療法や期間を理解し、歯科医師とよく相談することが重要です。

 

矯正治療は、歯並びや噛み合わせを改善するだけでなく、口腔全体の健康を向上させる効果も期待できます。大人になってからでも遅くはありません。自分に合った治療法を選び、美しい笑顔と健康な口元を手に入れましょう。

 

長崎県諫早市多良見町中里129-14

医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科

電話番号 0957-43-2212

ネット予約   https://fujitashika.com/yoyaku/