こんにちは、長崎県 諌早市 諫早ふじた歯科・矯正歯科です。
先日患者さまから「 ドラッグストアなどで見かける先の尖ったヘッドの小さい歯ブラシ はどんな時に使うものですか?」との質問がありました。


この写真のような形状の歯ブラシをタフトブラシまたはワンタフト ブラシといいます。
予防歯科の先進国と知られているスウェーデンでは、 ワンタフトブラシはメインの歯ブラシとして使われているほどポピ ュラーな歯ブラシです。
ヘッドが小さいので、 普通の歯ブラシでは磨きにくい奥歯や前歯の裏側などが磨きやすく 、 歯と歯肉の境目にも届きやすいので歯垢をピンポイントで除去でき ます。
ワンタフトブラシを使うことによりどのようなメリット、 効果があるのかいくつか紹介いたします。
効果的な使い方
①奥歯
奥歯はむし歯や歯周病が最も進行しやすいところです。 普通の歯ブラシでは届きにくかったり、 奥まで突っ込むと嘔吐反射で歯磨きが億劫になってしまう方もいら っしゃると思います。 ワンタフトブラシはヘッドがコンパクトなので奥の狭いスペースに も届きやすく、小回りが効くので非常に磨きやすいです。
②親知らず
親知らずは奥歯のまた奥にある非常に磨きにくい場所にある歯です 。斜めに生えてしまったり、 少しだけ歯肉から顔をのぞかせている「半萌出」 と呼ばれる状態がまたやっかいで、歯と歯肉の間に歯垢が溜まり、細菌が増えて炎症を起こすことがあります。
こういう場所にもピンポイントで毛先を当てて磨けるのでワンタフ トブラシは効果的です。
③前歯の裏側
前歯の裏側は見えない場所なので中々上手く磨きにくい場所です。 ワンタフトブラシで掻き出すように磨くとツルツルした感触が舌先 で分かります。歯石も付きやすい場所ですが、 ワンタフトブラシを使うと歯石の溜まり方が少なくなる効果があり ます。
④歯並びが悪いところ
歯が重なっていたり違う方向に生えていると磨きにくく歯垢がどう しても残りがちです。 普通の歯ブラシでは届かない向きのところもワンタフトブラシなら 小回りが効くので磨きやすいです。
⑤矯正器具の周り
矯正装置のブラケット、 ワイヤーと呼ばれる器具は形が非常に複雑なので汚れが溜まりやす く、むし歯になるリスクが3〜4倍に上がると言われています。
ワンタフトブラシなら複雑な形の装置の部分にもフィットするため 、普通の歯ブラシより効果的に汚れを落とせます。
⑥インプラント
インプラントは人口の歯ですが自分の歯と同じように歯周病にかか ります。
「インプラント周囲炎」といい、 その原因はインプラント周りの磨き残しです。 気付いた時にはかなり症状が進行していることが多いです。
最悪悪化すればインプラントが抜け落ちてしまう場合もあります。
そうならないように、 磨きやすいワンタフトブラシでインプラント周囲をしっかり磨くと 良いでしょう。
歯ブラシやフロス、歯間ブラシと一緒に
スウェーデンの様にメインで使うのも良いですが、 ヘッドが小さいため全ての歯を磨くには時間がかかると思いますの で、普段使いの歯ブラシやフロス、 歯間ブラシと併用してワンタフトブラシを使うと良いでしょう。
歯が痛んだり抜けてしまったりするとしっかり噛めなくなり、 ひいては身体の健康に大きな影響を与えます。 口の中のトラブルの発端は歯垢がブラッシングで落としきれず残っ てしまうからです。
あなたの歯磨きの仲間にワンタフトブラシを加えてみませんか?
磨いた後の爽快感おすすめです。