こんにちは。長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。
虫歯などによって歯を失った場合には、治療によって補う必要があります。その方法として、今回は、インプラントとセラミックとの違いやそれぞれのメリット・デメリット、選ぶときのポイントなどについて解説します。
インプラントとセラミックの違いは何?
インプラントとセラミックはどちらも歯を補う治療ですが、その用途が大きく異なります。セラミックは、天然歯を削った部分を補うための詰め物や被せ物として使用されます。インプラントは、部分的な欠損ではなく歯根を含む歯全体を失った際に歯を補う方法として用いられます。
つまり、治療対象となる天然歯の歯根が残っているかどうかによって、治療法が異なります。以下では、インプラントとセラミックの治療方法や治療期間、費用の違いについて詳しくみていきましょう。
治療方法の違い
前述の通り、セラミックは天然の歯を部分的に補うために被せ物や詰め物を施す治療となります。ごく一部の場合には詰め物、大きく削った場合には被せ物を用いることが一般的です。
なお、セラミック治療は天然歯を土台として使用するため、歯根が残っていない場合には適応外となります。
一方、インプラント治療は、歯根を含む歯全体を失った際に行われる治療です。外科手術によって歯ぐきを切開し、顎の骨に直接人工歯根を埋入してその上に被せ物をして歯を補います。
治療期間の違い
セラミック治療にかかる期間は口腔内の状態によっても異なりますが、2~3週間ほどで終了することが一般的です。詰め物や被せ物を作製する際には事前に型取りをし、完成するまでに1~2週間程度かかりますが、2回程度の通院で終わることが多いでしょう。
一方、インプラント治療では、人工歯根が顎の骨と結合するのを待つ必要があるため、治療期間が長くなります。一般的には、4ヶ月~半年ほどかかり、症例によっては1年ほどかかるケースもあります。骨の結合を待つ期間は、通常、上顎は4ヶ月、下顎は3ヶ月程度かかることが一般的です。
なお、当院では口内の状態が良ければ抜歯即時埋入を実施しており、待機期間は平均して約2~3ヶ月程度となります。
費用の違い
セラミックとインプラントのどちらも保険適用外となります。そのため、クリニックによっても価格設定が異なります。
セラミック素材にはオールセラミックやジルコニアなどいくつかの種類があり、素材の種類によっても費用は変わります。例えば、セラミックのみで作られたオールセラミックの場合、詰め物で4万~8万円、被せ物で8万~18万円程度が費用の目安です。
また、セラミック素材の中でも最も硬いジルコニアの場合は、詰め物で4万~6万円、被せ物で10万~20万円程度が目安となります。
一方、インプラントの費用の目安は、1本あたり35万~50万円ほどです。
インプラントのメリット・デメリット
ここからは、インプラントのメリット・デメリットについて解説します。
メリット
メリットは、以下の通りです。
自然な見た目が得られる
インプラントの人工歯根にはチタンなどの金属が用いられますが、被せ物を施すため金属部分が露出することはほとんどありません。また、セラミックなど審美性に優れた素材を用いることで、より自然な見た目が得られるというメリットがあります。
天然歯に近い噛み心地が得られる
インプラント治療では独立した歯根を埋め込むため、より天然の歯に近い噛み心地が得られます。人工歯根が顎の骨に固定されるため、歯を失う前と同じように食事を楽しめるでしょう。
また、ブリッジや入れ歯の場合は、噛む刺激が顎の骨に伝わらないため顎の骨が痩せて顔の印象に影響を及ぼすことがあります。インプラントは噛む刺激が顎の骨にしっかりと伝わるため、顎の骨が痩せて顔の印象が変わるのを防げます。
周囲の歯に負担がかからない
失った歯を入れ歯やブリッジで補う場合、周囲の歯に金属のバネを引っかけたり天然歯を削って土台を作ったりする必要があります。その点、インプラントは周囲の歯を利用する必要がないため、健康な歯に負担をかけることなく歯を補うことが可能です。
デメリット
デメリットは、以下の通りです。
費用が高額
インプラント治療は保険適用外となることに加え、材料費や設備費、高度な技術などに高いコストがかかるため費用が高額になります。1本あたり35万~50万円かかるため、複数本入れる必要がある場合には、治療費が数百万円に及ぶこともあります。
外科手術を伴うため身体に負担がかかる
インプラント治療では、歯ぐきを切開する・顎の骨に穴を開ける・人工歯根を埋め込む・縫合するといった外科的な処置を伴うため、身体的に負担がかかります。そのため、糖尿病などの全身疾患を患っている場合には、治療が受けられない可能性もあります。
インプラント周囲炎のリスクがある
インプラント治療では、歯根から被せ物まですべてが人工物となります。そのため、歯を補った箇所が虫歯になることはありません。
しかし、セルフケアが不足してインプラントの周りに歯垢や汚れが蓄積すれば、インプラント周囲炎を引き起こす可能性が高くなります。インプラント周囲炎とは、インプラントを埋め込んだ周囲に発生する歯周病のようなものです。
炎症が進めば、人工歯根を支えている顎の骨が溶かされて、人工歯が抜け落ちることもあります。
セラミックのメリット・デメリット
続いて、セラミックのメリット・デメリットについて解説します。
メリット
メリットは、以下の通りです。
天然歯に近い見た目が得られる
セラミックは、天然の歯のような白さや透明感、光沢をもつ素材です。色調の再現性にも優れているため、周囲の歯に馴染むような自然な仕上がりが得られます。
また、セラミック素材にはいくつか種類があり、使用する箇所や予算などに合わせてご自身にあうものを選ぶことが可能です。
外科手術の必要がない
セラミック治療は外科手術を必要としないため、身体へ大きな負担をかける心配がありません。治療期間も短期間なので、忙しい方や基礎疾患のある方でも治療を受けやすいことはメリットのひとつといえます。
金属アレルギーのリスクがない
セラミック素材には、基本的に金属が使用されていません。そのため、金属アレルギーを気にせずに治療が受けられます。
ただし、セラミック素材の中でもメタルボンドの場合は、土台に金属が使用されています。
デメリット
デメリットは、以下の通りです。
衝撃によって欠けたり割れたりしやすい
セラミックは、衝撃によって割れたり欠けたりしやすいという欠点があります。治療箇所で硬い物を噛んだり物をぶつけたりした場合、作り変えが必要になることも考えられるでしょう。
また、日常的に歯ぎしりや食いしばりをしている場合にも、被せ物や詰め物に負荷がかかり、破損する恐れがあります。
二次虫歯のリスクがある
セラミック自体は人工物ですので虫歯になることはありません。
しかし、土台となる天然歯との間に細菌が侵入した場合、詰め物や被せ物の下で虫歯が再発する可能性があります。これを二次虫歯といいます。
セラミックは二次虫歯になりにくい素材といわれていますが、口腔ケアが不十分であれば当然虫歯になる可能性はありますので注意しましょう。
インプラントとセラミックを選ぶときのポイント
インプラントとセラミックの用どちらを選べばよいか分からない場合には、以下のポイントをチェックしてみてください。
歯根の有無
まず、天然歯の歯根が残せない場合には、セラミック治療を受けられません。また、歯根部分が残っていたとしても、抜歯が必要と判断された場合にはインプラントが選択肢になります。
前歯の治療かどうか
前歯を治療する場合、審美性を重視したいと考える方は少なくありません。そのような場合には、インプラントとセラミックを組み合わせた治療を行うことが可能です。
人工歯根を埋入した上にセラミックの被せ物を装着することで、より自然で美しい見た目が得られるでしょう。
まとめ
セラミックとインプラントはどちらも歯を補うための治療ですが、これらの治療方法は用途や内容が大きく異なります。まず、ひとつのポイントとなるのは、天然歯の歯根を残せるかどうかです。まずはクリニックで口腔内の詳しい状態を確認することが大切です。
インプラント治療やセラミックを検討されている方は、長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
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