2025/06/25

インプラント治療によって副鼻腔炎になることはある?対処法も

こんにちは。長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。

奥歯にインプラントを入れるイメージ

インプラント治療は、見た目や噛む機能を回復できる優れた治療法ですが、まれに副鼻腔炎が起こることがあります。特に、上の奥歯にインプラントを入れる場合は注意が必要です。

この記事では、副鼻腔炎とは何かを解説し、インプラント治療との関係、万が一発症した際の対処法や予防策をわかりやすくご紹介します。副鼻腔炎を放置すると症状が悪化する可能性があるため、早期の対処が非常に大切です。ぜひ最後までご覧ください。

副鼻腔炎とは

インプラント治療によって副鼻腔炎になった女性

副鼻腔炎(ふくびくうえん)とは、鼻の奥にある副鼻腔という空洞に炎症が起きる病気です。副鼻腔は鼻のまわりにある空気の通り道で、頬やおでこ、鼻の奥、目の奥などに広がっています。

ここに細菌やウイルスが入り込み、粘膜に炎症が生じることで、鼻づまりや鼻水、頭痛、顔の痛み、違和感などの症状が現れます。

副鼻腔炎は、一般的に風邪をきっかけとして発症することが多く、一時的に起きる急性副鼻腔炎と、長引く慢性副鼻腔炎に分けられます。風邪が治った後も鼻の不調が続く場合は、副鼻腔炎に進行している可能性があるため注意が必要です。

また、副鼻腔炎は歯科領域と無関係ではありません。特に、上顎洞(じょうがくどう)と呼ばれる部分は歯の根と非常に近い位置にあるため、虫歯や歯周病、抜歯やインプラントなどの歯科治療が影響を及ぼすこともあります。

特に、インプラント治療を検討している方にとって、副鼻腔の位置や状態を正しく把握することはとても重要です。インプラントを埋入する場所によっては、副鼻腔に近接しているため、あらかじめCTなどで骨の状態を確認しなければなりません。

インプラント治療によって副鼻腔炎になることはある?

インプラント治療によって副鼻腔炎になることはあるか考えるイメージ

インプラント治療は、失った歯の機能を補うために人工の歯根を顎の骨に埋め込む治療法です。上顎の奥歯にインプラントを行う際には、上顎洞(副鼻腔の一部)と呼ばれる空洞に非常に近い位置にインプラントを埋め込むため、慎重な診査と施術が求められます。

この際、条件が整っていない状態でインプラントを無理に埋入した場合、副鼻腔内に器具が突き抜けたり、感染が広がったりして副鼻腔炎を引き起こすリスクがあるのです。

とくに、上顎の骨の厚みが不足している症例では、サイナスリフトやソケットリフトといった骨造成術が必要になります。これらの処置を行わずにインプラントを埋め込むと、インプラントの先端が副鼻腔に突き抜けることがあり、そこから細菌感染が起こって副鼻腔炎につながるケースがあります。

ただし、すべてのインプラント治療で副鼻腔炎のリスクが高まるわけではありません。当院では、抜歯即時埋入や、術後すぐに仮歯まで製作可能な体制を整えており、通常より短期間で治療を終えることが可能です。

条件が良ければ抜歯と同時にインプラント埋入を行い、2〜3か月での治療完了を目指します。副鼻腔への影響が懸念される症例では、事前のCT診断やシミュレーションを行い、必要に応じて骨造成を提案するなど、安全性を重視します。

副鼻腔炎の発症は、施術の技術だけでなく、術後のケア不足や口腔内の清掃状態によっても引き起こされるため、患者様ご自身の協力も重要です。インプラント治療を検討する際は、副鼻腔の状態まで精密に診査し、適切な治療計画を立ててくれる歯科医院を選びましょう。

インプラント治療によって副鼻腔炎になったときの対処法

インプラント治療で副鼻腔炎になり歯科にかかるイメージ

インプラント治療後に副鼻腔炎を発症した場合、放置してはいけません。副鼻腔炎は自然に治ることが少なく、症状が慢性化すると、強い頭痛や顔面の圧迫感、膿の排出、発熱などの不快な症状が長引く可能性もあります。

インプラント周囲の骨や粘膜に炎症が及ぶと、インプラント自体の脱落リスクも高まります。最悪の場合は、撤去を余儀なくされることもあるため早期の対応が重要です。

耳鼻科や歯科での診断を受ける

副鼻腔炎のような症状(鼻づまり、頬の痛み、頭重感など)を感じたら、まずは耳鼻咽喉科または歯科医院でCT検査を受けましょう。特に、治療後しばらく経ってからこうした症状が出た場合には、インプラント関連の副鼻腔炎の可能性があるため、迅速な対応が求められます。

画像診断によって、副鼻腔に膿が溜まっているか、インプラントが副鼻腔内に突出していないかなど、原因を明確にすることができます。

抗生物質での治療が一般的

副鼻腔炎が軽度であれば、抗生物質の内服によって症状が改善することが多いです。腫れや痛みが強い場合は、消炎鎮痛薬や点鼻薬の併用も行われます。併せて、鼻腔の洗浄や点鼻薬などによって副鼻腔の通気を改善し、自然な排膿を促します。

服薬によって症状が治まるケースもありますが、再発を防ぐためには経過観察が欠かせません。症状が長引く場合は、他の治療法の検討も必要になります。

インプラントが原因の場合は外科処置を検討

炎症が進行して膿が溜まっている場合や、薬物治療だけでは改善が見込めない場合には、外科的な処置が検討されます。特に、インプラントが副鼻腔内に突き出ている場合や、インプラント自体が感染源となっている場合は、抜去が必要となることもあります。

再治療には、骨の再建や新たなインプラント埋入を含めた大がかりな計画が必要になることもあります。手術には専門的な技術が求められるため、経験豊富な歯科医師や耳鼻科医との連携が重要です。

再治療を検討する

副鼻腔炎が落ち着いた後、再びインプラント治療を行う際には、再発防止のためにも十分な治癒期間と精密な診査が欠かせません。当院では、骨の厚みや副鼻腔の形状を事前に3D画像で確認し、再発のリスクを最小限に抑える治療計画をご提案しています。

状況に応じて、サイナスリフトなどの骨造成術を組み合わせながら、より安全性の高い治療を目指します。副鼻腔炎の治療と再発防止には、歯科と耳鼻科が連携することが望ましく、患者様自身が早めに異変に気づき、相談する姿勢も重要です。

インプラント治療で副鼻腔炎を起こさないためには

インプラント治療で副鼻腔炎を起こさない方法について説明するイメージ

インプラント治療で副鼻腔炎を防ぐためには、治療前の十分な診査・診断と、経験豊富な歯科医師による正確な処置が何より重要です。特に、上顎の奥歯部分にインプラントを埋入する場合、副鼻腔に近接しているため注意が必要です。

骨の厚みが不足している状態で無理にインプラントを埋め込むと、副鼻腔にまで達し、炎症を引き起こす可能性があります。このリスクを避けるためには、治療前にCT撮影を行い、副鼻腔の位置や骨の状態を3D画像で正確に把握することが欠かせません。

また、インプラントを埋入するタイミングも重要です。当院では、抜歯した当日にインプラントを埋入する抜歯即時埋入に対応していますが、これは炎症が少ないケースに限られます。炎症や感染のリスクがある場合には、治癒を待ってから埋入するなど、症例ごとに慎重に判断する必要があります。

さらに、治療後のメンテナンスも副鼻腔炎の予防において欠かせません。当院では3ヶ月に一度の定期検診を推奨しており、インプラント周囲の歯ぐきや骨の状態を定期的にチェックしています。小さな炎症や異変も早期に発見できれば、大きなトラブルに発展する前に対処可能です。

副鼻腔炎は予防できる合併症です。患者様一人ひとりの骨の状態や体調に合わせた適切な処置と、丁寧な術後管理によって、リスクを最小限に抑えることができます。

まとめ

インプラント治療後の副鼻腔炎を防止して笑顔の女性

インプラント治療は、噛む力や見た目を大きく回復できる優れた選択肢ですが、上顎にインプラントを埋入する際には副鼻腔への影響に十分注意が必要です。副鼻腔炎を防ぐには、精密な診査と治療計画、そして術後の適切なメンテナンスが欠かせません。

当院では、CTによる立体的な診断と、必要に応じた骨造成、さらに抜歯即時埋入や短期完了型の治療などを通して、安全かつスムーズなインプラント治療を提供しています。不安や疑問のある方は、まずはお気軽にご相談ください。

インプラント治療を検討されている方は、長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

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長崎県諫早市多良見町中里129-14

医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科

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