こんにちは。長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。
インプラントは天然歯のような噛み心地を再現できる優れた治療法ですが、永久に使い続けられるわけではありません。特に、被せ物は破損により交換が必要になる場合があります。
「インプラントの被せ物は交換しなければならないの?」「交換するにはどれくらいの費用がかかる?」と疑問を抱く方も多いでしょう。
この記事では、インプラントの被せ物を交換すべきケースや費用の目安について詳しく解説します。保証を受ける条件や、長持ちさせるための方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
インプラントの被せ物の交換は必要?
一般的に、インプラントの寿命は10〜15年程度とされています。インプラントの被せ物(上部構造)は、以下のようなケースで交換が必要です。
被せ物が破損した場合
被せ物の交換が必要になるのは、破損した場合です。インプラントの被せ物には、オールセラミックやジルコニアといった耐久性の高い素材が使用されていますが、割れたり欠けたりする可能性があるのです。
例えば、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、被せ物に過度な力がかかり、破損のリスクが高くなります。そのほか、転倒や事故などの強い衝撃や、硬すぎるものを噛むことにより割れる場合があります。
インプラント周囲炎が発生した場合
インプラント周囲炎が発生した場合、被せ物だけでなく、土台となるインプラント体も含めて交換が必要になる場合があります。
インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲に炎症が起こり、歯茎や顎の骨が破壊される病気です。進行するとインプラント体がぐらつき、最終的には抜去が必要になることもあります。
インプラントの被せ物を交換する場合の費用
インプラントの被せ物を交換する場合の費用相場は、1本あたり9万〜20万円程度です。被せ物の部位や種類によっても異なります。種類別の費用の目安は、以下のとおりです。
オールセラミック
オールセラミックは、セラミックの中でも最も審美性に優れた素材です。透明感とツヤがあり、天然歯に近い見た目をしています。そのため、口を開けたときに目立ちやすい前歯に使用されることが多いです。
ほかのセラミック素材と比べて強度はそれほど高くないため、強い力がかかりやすい奥歯には適していません。オールセラミックの被せ物を交換する場合の費用相場は、9〜18万円程度です。
オールジルコニア
オールジルコニアは、セラミック素材の中で最も強度の高い素材です。強い力がかかりやすい奥歯によく使用されています。
ただし、天然歯よりも硬いため、噛み合う歯を傷つける場合があります。また、オールセラミックに比べると透明感は劣るのもデメリットです。
オールジルコニアの被せ物を交換する場合、10〜20万円程度が相場です。
メタルボンド
メタルボンドは、金属製のフレームにセラミックを焼き付けた被せ物です。強度が高く、奥歯の被せ物に使用されることが多いです。
ただし、銀歯と同様に金属アレルギーの症状や、金属イオンが溶け出して歯茎の黒ずみが起こる恐れがあります。メタルボンドは、1本あたり7万〜14万円程度かかることが多いようです。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、歯科用プラスチック(レジン)とセラミックを混合させた素材です。レジンが含まれるため他のセラミック素材よりも安価に交換できますが、審美性に劣る面や、劣化しやすさがデメリットといえます。
費用の相場は、7万〜11万円程度です。
金属
金属で作られた被せ物もあります。強度が高い一方で、口を開けたときに目立ちやすく、金属アレルギーのリスクや経年劣化しやすい点がデメリットでしょう。費用の相場は、7万円〜12万円程度です。
被せ物で、メタルボンドやハイブリッドセラミックはどうしても欠けてしまうので、最近はオールジルコニアにすることをお勧めしています。満足度は高いです。
インプラントの被せ物の交換は保証の対象?
インプラントの被せ物を交換する際に、費用が保証の対象になるのか気になる方も多いでしょう。保証の対象は、歯科医院によって異なります。ここでは、保証が適用されるケースとされないケースに分けて解説します。
保証の対象となるケース
インプラント治療後、一定の期間内に被せ物が破損もしくは脱落した場合、保証の対象となるケースが多いです。保証期間は歯科医院によって異なりますが、有料で5〜10年間の保証がついていることが一般的です。
当院では、無料で5年間の保証を設けています。保証期間中のトラブルについては無料、または一部負担で修理や交換が可能です。
ただし、保証の適用には条件があるのが一般的です。具体的には、以下のような条件が求められます。
- 定期的にメンテナンスを受けている
- 日常生活の範囲内で破損した
- 歯科医師の指示を守れている
定期的にメンテナンスを受けていること、指示された通りに使っていることなどが求められます。
保証の対象外となるケース
以下のような場合には、保証の対象外となる可能性があります。
- 予期していない強い衝撃や外傷による破損
- 故意に破損させた
- 定期的なメンテナンスを受けていない
- 喫煙しておりインプラント周囲炎になった
- 歯科医師の指示を守っていない
保証はあくまで通常の使用環境を前提としたものです。そのため、定期検診や禁煙など歯科医師の指示を守っていなかったり、日常生活の範囲外で破損させたりした場合は、保証が適用できない場合があります。
保証対象となる条件や、保証を受けるために必要なメンテナンスの頻度などは、歯科医院によって異なります。保証内容によっては、インプラント体のみの保証である場合や、人工歯の保証が短いケースもあるのです。
被せ物の交換を検討している方は、まずはインプラント埋入時の保証内容について確認しましょう。これから交換する際も、保証の条件や期間についても確認しておくと、万が一破損した際にも安心です。
インプラントの被せ物を長持ちさせる方法
インプラントの被せ物は、正しく使用・管理すれば長期間にわたって快適に使用できます。ここでは、被せ物を長持ちさせるために意識したいポイントを解説します。
毎日丁寧にブラッシングをする
インプラントの被せ物のまわりにも、天然歯と同様にプラークが付着します。歯磨きがおろそかになると、インプラント周囲炎の原因となり、最悪の場合、土台となるインプラント体の脱落にもつながりかねません。
被せ物と歯茎の境目や、歯と歯の間は特に汚れが溜まりやすい部位です。歯ブラシの毛先を軽く当て、小刻みに動かして磨きましょう。歯と歯の間や被せ物の隙間は、デンタルフロスや歯間ブラシを活用し、汚れを取り除く必要があります。
定期的にメンテナンスを受ける
自宅での歯磨きに加えて、歯科医院で定期的なメンテナンスを受けることも重要です。インプラントや被せ物に異常がないかを確認できるだけでなく、残っている歯垢や歯石を除去して清潔な状態を保てます。
また、磨き残しがあればブラッシング指導をしてもらえるため、ブラッシングの精度を上げることにもつながります。歯科医師や歯科衛生士からアドバイスを受けることで、口腔ケアに対する意識も上げられるでしょう。
万が一トラブルがあっても、定期検診を受けていれば早期に発見して対応することが可能です。異常がない場合でも、3ヶ月に1回のペースで検診を受けましょう。
歯ぎしりや食いしばりの対策をする
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、被せ物に過度な力がかかり、破損のリスクが高まります。就寝中の歯ぎしりは無意識に起こるため、すぐにやめられるものではありません。
歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、予防するためのマウスピース(ナイトガード)を装着するのもひとつの方法です。マウスピースを装着すると、クッション材となり、被せ物へのダメージを最小限に抑えられます。
マウスピースは、お口に合っていないものを装着するとかえって顎の関節に負担をかける場合があります。そのため、自分にあったマウスピースが必要です。歯ぎしりや食いしばりによってインプラントの被せ物が破損しないか不安な方は、歯科医師に相談してみましょう。
禁煙する
喫煙すると、血流の悪化や免疫力の低下、唾液の分泌低下など、さまざまな悪影響を及ぼします。その結果、インプラントの周りで炎症が起きても治りにくく、インプラント周囲炎を起こすリスクが高くなるのです。
重症化すると、被せ物だけでなく土台となるインプラント体も抜け落ちる可能性があります。インプラントを長く使い続けるためには、できるだけ禁煙を心がけましょう。
まとめ
インプラントの被せ物は、強い衝撃による破損や、インプラント周囲炎によって交換が必要になる場合があります。保証制度を活用できるのは、日常生活の範囲内で破損した場合や、歯科医師の指示どおり定期受診している場合などの条件を満たす必要があります。
できるだけ被せ物を長持ちさせるには、日々のブラッシングや、歯科医院でのメンテナンスが大切です。
インプラント治療を検討されている方は、長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
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