2025/07/30

インプラント治療後に違和感をおぼえるのはどうして?原因と対処法

こんにちは。長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。

インプラントの模型を指さす歯科医師

インプラント治療は、失った歯を補うための高度な治療法として広く普及しています。

しかし、治療後に「何となく違和感がある」「噛んだときにしっくりこない」と感じる方もいます。せっかく治療を受けたのに違和感が続くと、不安になる方が多いでしょう。違和感には、術後の経過による一時的なものもあれば、調整や再治療が必要なケースもあります。

この記事では、インプラント治療後に生じる違和感の主な原因や放置することで起こりうるリスク、そして適切な対処法について詳しく解説します。

インプラント治療後に違和感をおぼえる原因

インプラント治療後に違和感が気になる女性

まずは、インプラント治療後に違和感をおぼえる原因について、代表的なケースを挙げながら解説します。

硬い構造物が入ることによる物理的な違和感

インプラントは、チタンなどの金属製の人工歯根と、セラミックなどで作られた被せ物で構成されています。これらは天然歯と比べると硬さや質感が異なり、装着後は「なんとなくしっくりこない」「いつもと噛みごたえが違う」と感じることがあります。

特に、最初のうちは食事のたびに感触が気になり、意識してしまう方も多いです。多くの場合、数週間〜数か月かけて徐々に慣れていくため、過度に心配しすぎる必要はないでしょう。

噛み合わせの調整不足による問題

インプラントを装着する際には、噛み合わせの調整が重要です。

しかし、装着直後は微妙なズレが残ることもあります。上下の歯が均等に当たっていないと、特定の歯にだけ力が集中し、それが違和感や痛み、さらにはインプラント周囲炎などのトラブルにつながることもあります。

違和感がある場合は、咬合調整を行うことで症状が緩和されるケースが多いため、早めに歯科医師に相談しましょう。

インプラント周囲の組織との馴染み具合

インプラントは顎の骨に埋め込む治療であるため、歯肉や骨との馴染みが必要です。治療後しばらくは、歯ぐきに軽い圧迫感や違和感をおぼえることがあります。これは、骨や粘膜が人工物に対して適応しようとする自然な反応です。

ただし、違和感が数週間以上続く場合や、腫れ・出血などが伴う場合には、感染や炎症が起きている可能性もあるため、注意が必要です。

インプラント周囲炎

インプラント治療後に「何となく痛い」「歯ぐきが腫れている」「噛むと違和感がある」といった症状が長引く場合、インプラント周囲炎の可能性が考えられます。インプラントの周囲に炎症が起こる病気です。

原因としては、歯垢や歯石がインプラント周辺にたまり、細菌が繁殖することが挙げられます。セルフケアが不十分な状態が続くと、炎症が進行して歯ぐきが腫れたり、出血が見られたりすることもあります。

さらに進行すると、インプラントを支えている骨が徐々に溶け、最悪の場合にはインプラントが脱落するリスクも否定できません。インプラント周囲炎は初期段階では自覚症状が少なく、発見が遅れやすいため注意が必要です。

違和感が続いたり、ブラッシング時に出血が見られるような場合は、早めに歯科医院を受診してください。

神経や骨への圧迫

下顎の奥にインプラントを埋入する場合、神経との位置関係には細心の注意が必要です。術前にしっかりと検査をしていても、術後に「しびれがある」「触った感覚が鈍い」「電気が走るような違和感がある」といった症状が出ることがあります。

こうした症状の多くは一過性で、時間の経過とともに改善しますが、長引くようであれば精密検査や再評価が必要です。

心理的な違和感

インプラント治療は外科的処置を伴うため、術後に「異物が入っている感じがする」「口の中が気になる」といった心理的な違和感を抱く方もいます。治療そのものへの不安や、日常生活への影響を懸念する気持ちが原因になっていることが多いです。

こうした違和感も、時間の経過やメンテナンスを通じて安心感が得られることで自然と薄れていきます。

インプラント治療後の違和感が続く期間

インプラント治療後の違和感が続く期間のイメージ

インプラント治療後の違和感は、多くの場合、術後の腫れや神経の刺激、噛み合わせの調整不足などによって一時的に現れるものです。個人差はありますが、違和感が落ち着くまでの期間は一般的に数日から数週間程度とされています。

ただし、骨とインプラントがしっかりと結合するには一定の時間が必要で、完全に馴染むまでには数か月かかることもあります。特に、初期は噛み合わせや咀嚼の感覚に違和感をおぼえることがありますが、多くは経過とともに改善します。

違和感が1か月以上続く場合や痛みや腫れが増すようであれば、インプラント周囲炎や咬合不調和といったトラブルが疑われるため、早めに歯科医院を受診しましょう。

インプラント治療後に違和感をおぼえたときの対処法

インプラント治療後に違和感をおぼえ歯医者を受診する男性

インプラント治療後に違和感をおぼえることは珍しくありません。その違和感が自然な経過の一部なのか、あるいはトラブルの兆候なのかを正しく見極めることが大切です。些細な不快感であっても、その背景には調整や処置が必要なケースが隠れている場合があります。

ここでは、違和感を感じたときの具体的な対処法について、主な原因ごとに分けて解説していきます。

軽い違和感であれば様子を見る

インプラント手術の直後は、外科処置にともなう腫れや鈍い痛み、異物感などが現れるのが一般的です。これらは多くの場合、術後の自然な経過として2〜3日から1週間程度で軽減していきます。

また、インプラントが顎の骨と結合する過程では、軽い違和感を覚えることがありますが、数週間から数か月のうちに落ち着くのが通常です。こうした軽度の違和感であれば、まずは歯科医師の指導に従って経過を観察しましょう。

痛みが強まったり、違和感が長期間続くようであれば、単なる一過性の症状ではない可能性もあります。

噛み合わせの違和感は早めに調整する

インプラントに装着される人工歯には歯根膜が存在しないため、わずかな噛み合わせのずれでも負荷がかかりやすくなります。噛んだときの圧迫感や違和感、隣接する歯にかかる不自然な力は、やがて歯周組織へのダメージへとつながるおそれがあります。

こうしたケースでは、咬合調整が効果的です。専用の紙(咬合紙)で接触の状態を確認し、必要に応じて人工歯の高さや角度を微調整することで、症状が改善する場合があります。

炎症がある場合はすぐに受診する

インプラント周囲の歯ぐきに腫れや出血、膿、口臭などが見られる場合はインプラント周囲炎が疑われます。この炎症は、放置するとインプラント周囲の骨を溶かし、最終的にインプラントの脱落を招くこともある深刻な疾患です。

主な原因としては、プラークや歯石の蓄積、セルフケアの不足、過剰な咬合圧、喫煙や糖尿病といった全身状態の影響が挙げられます。初期段階では自覚症状が少ないため見逃されやすいですが、早期に発見できれば負担の少ない治療で改善が見込めます。

仮歯や補綴物の見直しを検討する

仮歯や最終的な被せ物の形状、高さが合っていない場合、話しづらさや舌の動きに違和感を覚えることがあります。慣れていないだけの可能性もありますが、明らかに会話や食事に支障をきたすようであれば、修正が必要です。

また、被せ物の形状は審美性や機能性に大きく関わるため、見た目に違和感を覚えることが心理的なストレスに直結する可能性もあります。治療の最終段階では、色・形の確認を丁寧に行い、患者さまの感覚に合った補綴物の製作を進めることが大切です。

まとめ

笑顔で楽しそうに食卓を囲む三世代家族

インプラント治療後に違和感をおぼえるのは、手術直後の正常な反応から、噛み合わせのズレ、インプラント周囲炎といったトラブルまで、さまざまな原因が考えられます。違和感の内容や持続期間によっては、早急な調整や治療が必要となるケースもあります。

当院では、抜歯即時埋入や仮歯の当日作成、デジタルスキャンによる型取りなど、精度とスピードを両立したインプラント治療を行っています。そのため、2〜3か月での治療完了を目指すことも可能です。

違和感がある場合は無理に我慢せず、早めに歯科医師へご相談ください。

インプラント治療を検討されている方は、長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

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長崎県諫早市多良見町中里129-14

医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科

電話番号 0957-43-2212

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