こんにちは。長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。

親知らずは、一番奥に生えてくるため歯磨きが難しく、虫歯になりやすいです。「親知らずが虫歯になるとどのように治療するの?」「虫歯を防ぐためにはどうすればいい?」など、疑問に思う方もいるでしょう。
今回は、親知らずが虫歯になりやすい理由について解説します。治療方法と虫歯予防のポイントについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
親知らずが虫歯になりやすい理由

親知らずは、32本の永久歯のうち、最も奥に生えてくる歯です。親知らずは10代後半〜20代前半の間に生えてくることが多いです。
ここでは、親知らずが虫歯になりやすい理由について解説します。
歯ブラシが届きにくい
親知らずは歯列の最も奥にあるため、歯ブラシが届きにくいです。特に、口を大きく開けにくい方はブラッシングが難しく、汚れが残りやすくなります。汚れが残っている状態を放置すると、プラーク(歯垢)がつくられ虫歯の原因になります。
歯がまっすぐ生えていない
親知らずは、歯列のスペースが不足して斜めや横向きに生えることが多い歯です。傾いて生えていることで手前の奥歯との間に隙間ができ、汚れがたまりやすくなります。歯間ブラシやデンタルフロスを使っても、十分に汚れを取り除けないことも少なくありません。
親知らずと手前の奥歯(第二大臼歯)との間に汚れがたまった場合、親知らずだけでなく手前の奥歯も虫歯になるリスクが高まります。
歯茎に覆われている
親知らずが完全に生えなかった場合、歯の一部が歯茎に覆われた状態になります。歯茎が覆い被さっている部分がポケット状となり、汚れや細菌が入り込む場合があるのです。虫歯だけでなく、歯茎が炎症を起こして智歯周囲炎になるリスクが高まります。
親知らずの虫歯を放置するとどうなる?

親知らずは、奥に生えており見えにくく、虫歯に気付かないことも少なくありません。虫歯になったまま放置すると、ほかの歯や全身にも悪影響を及ぼす可能性があります。
ここでは、親知らずの虫歯を放置するとどのようなリスクがあるのか解説します。
強い痛みが生じる
親知らずに限った話ではありませんが、虫歯が進行して神経まで達すると、ズキズキとした強い痛みが生じます。食べ物を噛めなくなったり夜眠れなくなったりするほど痛みが強くなることも多いです。
鎮痛剤を使用すると一時的に痛みが軽減されることもありますが、根本的な解決にはなりません。
隣の歯も虫歯になるリスクがある
親知らずと、手前にある第二大臼歯の間は汚れがたまりやすく、虫歯になりやすい箇所です。親知らずの虫歯を放置すると、隣の歯も虫歯菌に侵食されることがあります。
第二大臼歯は、食べ物を細かく噛み砕いたり、歯列全体のバランスを保ったりするために重要な歯です。咀嚼機能や噛み合わせにとって重要な歯を失うリスクがあるだけでなく、治療が必要な歯が増え、通院や費用負担の増加につながりかねません。
口臭が生じる
親知らずが虫歯になると、細菌が繁殖したり膿がたまったりして口臭が発生する原因になります。特に、親知らずは奥にあって歯磨きが難しいため、虫歯によってできた穴や歯と歯茎のすき間に汚れがたまりやすいです。
自分では口臭に気づかなくても、周囲の人に不快感を与えることもあるでしょう。
ほかの病気になるリスクがある
親知らずの虫歯を放置すると、歯の問題にとどまらず、全身に悪影響を及ぼすおそれがあります。顎の骨に細菌が入り込んだ場合、顎骨骨髄炎を起こし、顔全体が腫れたり発熱したりする可能性があるのです。
また、細菌が血管に入り込むと、全身に感染が広がって敗血症につながる可能性もあります。敗血症になると命にかかわることもあるため、入院して早急に治療をしなければなりません。
親知らずに限らず、虫歯を放置すると全身の健康が脅かされる可能性があるのです。全身の健康を守るためにも、早めに虫歯治療を行う必要があります。
親知らずの虫歯を治療する方法

虫歯が初期段階の場合は、虫歯部分を削って詰め物をする処置で対応できるケースもありますが、基本的には抜歯が行われます。親知らずは口の奥にあり歯磨きがしにくく、再発するリスクが高いためです。
特に、傾いて生えており隣の歯に悪影響を及ぼしている場合は、抜歯したほうがよいと判断されることが多いでしょう。
親知らずを抜いた後、多くの場合腫れや痛みが生じますが、3日〜1週間ほどで落ち着くことが多いです。歯科医師の指示に従って、抗生物質や痛み止めを服用して回復を待ちます。
親知らずが虫歯になるのを防ぐには

ここでは、親知らずの虫歯を予防するために、心がけたいポイントを紹介します。
丁寧なブラッシングを心がける
親知らずは歯ブラシが届きにくい位置にあるため、より丁寧に磨きましょう。歯ブラシの毛先を歯の表面に垂直に当て、小刻みに動かして汚れを取り除きます。歯と歯茎の境目は、斜め45度に歯ブラシを当てて磨くと、歯肉炎予防につながります。
親知らずや奥歯を磨きやすくするために、毛先がコンパクトな歯ブラシを選ぶとよいでしょう。
デンタルフロスや歯間ブラシを活用する
歯と歯の間は歯ブラシだけでは十分に汚れを落とせません。親知らずと隣の歯の間は特に磨き残しやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシを使って汚れを取り除きましょう。
デンタルフロスは歯の側面に沿わせて上下に動かすこと、歯間ブラシは隙間に無理なく入るサイズを選ぶことがポイントです。
食生活に気をつける
親知らずに限らず、糖分の多い飲食物は虫歯菌のエサになり、酸をつくり出して歯の表面を溶かします。特に、甘い飲み物をだらだら飲んだり、飴やチョコレートなど口の中に残りやすいお菓子を食べたりすると、虫歯になりやすいです。
飲み物は水やお茶を選ぶ、間食を控えるなど食生活に注意して過ごしましょう。できるだけ糖分の少ないおやつを選ぶのもひとつの方法です。
フッ素を活用する
フッ素にはエナメル質の再石灰化を促し、酸に強い歯を作る効果があります。普段の歯磨きでは、フッ素配合の歯磨き粉を選びましょう。さらに、歯科医院で高濃度のフッ素を塗布すると、親知らずはもちろん、歯全体の虫歯予防効果が期待できます。
定期的に歯科検診を受ける
定期的に歯科検診を受けて、初期段階でお口のトラブルを発見することも大切です。虫歯は、初期段階では自覚症状が少なく、気づいた頃には進行していることも少なくありません。
3〜6か月に1回程度の検診を受けることで、虫歯や歯肉炎などのトラブルの早期発見につながります。
歯のクリーニングやブラッシング指導を受けられるのも定期検診を受けるメリットです。歯のクリーニングでは、自分では落としきれない歯石や着色を除去し、清潔な状態を維持できます。
さらに、ブラッシング指導を受けることで親知らず周辺の磨き残しに気づき、歯磨きの質を高められるでしょう。
親知らずの状態を早めに確認する
痛みや腫れがなくても、親知らずの状態を早めに確認しておくのも虫歯予防につながります。
親知らずは、斜めや横向きに生えてくることが少なくありません。生え方や位置に問題がある場合、虫歯や歯周病のリスクを高めたり、歯並びに悪影響を及ぼしたりする可能性があります。
将来的に問題が起きるリスクが高いと判断されれば、虫歯になる前に抜歯を検討されます。ほかの歯の健康チェックとともに、親知らずの状態をみてもらうとよいでしょう。
まとめ

親知らずは位置や生え方の問題から、ほかの歯に比べて虫歯になりやすい歯です。虫歯が進行すると、ほかの歯の虫歯と同様に強い痛みや腫れが生じるだけでなく、全身の健康に悪影響を及ぼすこともあります。
虫歯部分を削って詰め物をするケースもありますが、ほかの歯への影響や再発のリスクを考慮して、抜歯が行われることが多いです。
親知らずの虫歯を防ぐには、毎日丁寧に歯磨きすること、食生活に注意して過ごすことが大切です。また、痛みや腫れなどの症状がなくても、歯科検診を受けて親知らずの状態を確認しておくと安心でしょう。気になることがあれば早めに歯科医師に相談してください。
親知らずの虫歯の治療を検討されている方は、長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
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