2026/10/24

サイナスリフトと抜歯即時インプラントの同時施術は可能?

「上あごの奥歯を抜かなければならないけど、骨が足りないと言われてしまった…サイナスリフトとインプラントを同じ日にできたら、治療期間を短くできるのに」と思っている方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。

サイナスリフト(上顎洞底挙上術)と抜歯即時インプラント(抜歯したその日にインプラントを埋入する治療)を同時に行えれば、手術回数を減らせて治療期間も短縮できます。でも、「そんな複合的な処置が本当に可能なの?」と疑問に感じる方も多いですよね。

この記事では、サイナスリフトと抜歯即時インプラントの同時施術が可能なケース・難しいケース・それぞれのメリットと注意点についてわかりやすくお伝えしていきますね。


サイナスリフトと抜歯即時インプラントを組み合わせるとは?

まず、それぞれの処置をおさらいしておきましょう。

  • サイナスリフト:上あごの奥歯エリアにある上顎洞(じょうがくどう/鼻の横にある空洞)の底を持ち上げ、骨補填材(こつほてんざい)を入れて骨の高さを増やす処置
  • 抜歯即時インプラント:歯を抜いたその日の同じ手術でインプラントを埋入する治療法

この2つを同じ日・同じ手術で行うことを「同時施術」と言います。

なぜ同時施術が注目されるの?

通常であれば、①抜歯 → ②骨の回復を待つ(2〜3ヶ月)→ ③サイナスリフト → ④骨の定着を待つ(3〜6ヶ月)→ ⑤インプラント埋入 という流れで、合計1年近くかかることもあるんです。これを同時施術でまとめることで、大幅な治療期間の短縮が期待できることがあります。


同時施術が可能なケース・難しいケース

「じゃあ、みんな同時にできるの?」というと、残念ながらそうではありません。骨の残存量・感染の有無・全身状態によって、同時施術が可能かどうかが変わってきます。

同時施術が検討できるケース

条件内容
残存骨の高さが3〜5mm程度あるある程度の骨があれば、インプラントの初期固定が得られやすい
抜歯部位に急性感染がない膿や重度の感染がなく、清潔な状態での処置が可能
骨の幅(頬舌的な幅)が十分あるインプラントを安定して埋入できるスペースがある
全身状態が良好糖尿病・骨粗しょう症などのコントロールが良好
非喫煙者、または禁煙できる方治癒力・骨結合への悪影響を抑えられる

同時施術が難しいケースとその理由

条件理由
残存骨がほとんどない(2mm以下)インプラントの初期固定が得られにくく、骨結合に失敗するリスクがある
抜歯部位に重度の感染・膿がある細菌が残った状態での埋入は感染リスクが著しく高い
上顎洞に炎症・副鼻腔炎があるサイナスリフト自体のリスクが高まる
骨の幅が著しく不足している別途GBR法(骨誘導再生法)との組み合わせが必要になることがある

「同時施術ができるかどうか」は、CT検査による精密な骨の評価なしに判断することはできません。


同時施術のメリットと注意点

メリット

  • 手術回数が減る:麻酔・切開・縫合の回数が少なくなる
  • 治療期間が大幅に短縮できることがある:複数の処置をまとめることで、全体のスケジュールを圧縮できる
  • 傷口の回復を一度にまとめられる:身体の回復期間が重なるため、生活への影響が一度で済む
  • 費用面でも効率的なことがある:麻酔や処置の重複を減らせる

注意点

  • 手術の難易度が上がる:複数の処置を同時に行うため、術者の技術・経験がより重要になる
  • 術後の腫れ・痛みが通常より強くなることがある:複合的な処置のため、回復に時間がかかることがある
  • 万が一のリスクが重なることがある:感染や骨結合不全が起きた際の影響が広範囲になる可能性がある
  • 慎重なフォローアップが必要:術後の経過観察の回数・頻度が通常より多くなることがある

「同時にできるから良い」ではなく、「あなたの口腔内の状態に合った最善の治療計画」を選ぶことが最も大切なんです。


同時施術と段階的治療、どちらを選ぶべき?

「同時施術か、段階を分けるか」は、患者さんの状況によって変わります。以下の表を参考にしてみてください。

比較項目同時施術段階的治療
治療期間短縮できることがある1年前後かかることがある
手術回数少なくできる複数回必要
適応の幅条件が整った場合のみ幅広い状態に対応できる
術後の負担一時的に大きくなることがある各処置ごとに比較的軽い
感染リスク管理高度な管理が必要段階的に対応できる
向いている方骨が一定量ある・感染がない・全身状態が良好骨が少ない・感染がある・リスクが高い方

どちらが「正しい」わけではありません。CT検査で骨の状態を確認し、担当医と一緒に最適な方法を選ぶことが大切なんです。


よくあるご質問

Q. サイナスリフトとインプラントを同時にした場合、治癒期間はどのくらいですか?
骨補填材の定着とインプラントの骨結合を合わせて確認するため、通常よりやや長め(6〜9ヶ月程度)になることがあります。

Q. 同時施術は大学病院や口腔外科でないとできませんか?
経験豊富な歯科医師と適切な設備が整った環境であれば、一般の歯科医院でも対応できることがあります。担当医の経験・実績を確認することが大切です。

Q. 同時施術を希望しているが、主治医に反対された場合は?
安全性の判断によるものですので、その理由をしっかり聞いてみることをおすすめします。どうしても気になる場合はセカンドオピニオンを活用するのもひとつの方法です。

Q. 同時施術後にインプラントが失敗した場合はどうなりますか?
骨の状態が回復すれば、再度インプラントに挑戦できることがあります。まずは状態を確認し、次の選択肢を一緒に考えていきます。


まとめ|「できるかどうか」より「あなたに合うかどうか」が大切

  • サイナスリフトと抜歯即時インプラントの同時施術は、条件が整えば可能なことがある
  • 適応には残存骨の高さ・感染の有無・全身状態などの条件が必要
  • 同時施術のメリットは治療期間の短縮・手術回数の削減
  • 注意点として術後の負担増・高い技術力の必要性を把握しておく
  • CT検査による精密診断と担当医との十分な話し合いが、最適な治療計画の第一歩

「同時施術ができること」がゴールではなく、あなたの口腔内の状態に合った最善の方法で、長く快適に噛める口元を取り戻すことが本当のゴールです。「同時にできますか?」という質問は、ぜひそのままぶつけてください。一緒に答えを探していきましょう。


ご相談はお気軽に

「上あごの奥歯を抜く必要があるが、骨が足りないと言われた。同時に治療できるか聞きたい」
「サイナスリフトとインプラントを組み合わせた治療に対応している歯科を探している」
「長崎・諫早で複合的なインプラント治療について相談できる歯科医院を探している」

そんな方は、ぜひ一度、諫早ふじた歯科・矯正歯科へご相談ください。当院では歯科用CT(3D)による精密診断をもとに、同時施術が可能かどうかを丁寧に評価したうえで治療計画をご提案しています。当院のインプラント実績は2025年11月末時点で2,200本以上。複合的な治療の経験を活かして、あなたに最適な方法を一緒に考えていきます。

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