2024/12/18

老後のインプラント治療のメリット・デメリットを知っておこう!

こんにちは。長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。

老後のインプラント治療について説明している歯科医師

歯を失うと、生活の質に大きな支障をきたすことがあります。食事や会話がしにくくなるだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があるため、できるだけ早く失った歯を補う必要があるのです。

インプラント治療は、人工歯根を埋め込むことで自然な見た目と機能を取り戻せる治療方法です。

しかし、インプラント治療には手術が伴います。そのため、特に負担が大きくなりやすい高齢者の方の場合は、骨の状態や全身の健康を考慮しなければいけません。インプラント治療が安全にできるかどうかを、他の年代の方よりもさらに慎重に判断する必要があるのです。

この記事では、老後にインプラント治療を検討する際に知っておきたいメリットとデメリットについて詳しく解説します。老後のインプラント治療で注意することや、歯を失った際の選択肢などもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インプラントは老後でもできる?

老後にインプラント治療を行った女性

インプラント治療に年齢制限はありません。そのため、高齢者でもインプラント治療は可能です。

ただし、インプラント治療には手術が伴うため、患者さまの健康状態や骨の状態が良いことが条件です。高齢者になると、手術への耐性が低くなったり術後のメンテナンスが難しくなったりする可能性があります。

高齢者がインプラント治療を受ける際は、より慎重な判断が必要です。

老後のインプラント治療のメリット

老後のインプラント治療のメリットイメージ

ここでは、高齢者がインプラント治療を受けることで得られる、主なメリットをご紹介します。

咀嚼機能の回復と健康維持

食べ物をしっかりと噛めることは、健康に大きく影響します。歯を失ったままだと、咀嚼が十分にできないまま飲み込むため、消化器官に負担をかける可能性があるでしょう。硬いものなど食べにくい食材を避け、栄養が偏る恐れもあります。

インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋入して直接固定するため安定感があり、天然歯のようにしっかりと食べものを噛み砕けます。また、人工歯根を埋入していれば咀嚼の際に顎の骨に刺激が伝わるので、骨が痩せるのも防げるでしょう。

インプラント治療をすることで、食生活の改善や健康維持に繋がります。

発音の改善

高齢者にとって、円滑なコミュニケーションは生活の質を高める重要な要素です。

しかし、歯を失うと隙間から空気が抜けて、発音が不明瞭になることがあります。特に前歯を失うと、サ行やタ行などがうまく発音できない可能性が高まるでしょう。

また、入れ歯は会話の際にずれたり外れたりすることがあり、発音しにくいと感じる方も少なくありません。インプラントの場合はしっかりと顎の骨に固定されているため、ずれたり外れたりすることがなく、スムーズに会話が可能です。

長期的なコストパフォーマンスが高い

インプラント治療にかかる費用は高いものの、長期間使用できます。インプラントは適切なメンテナンスを行っていれば10〜15年以上使用でき、20年以上問題なく使用できている方もいます。

そのため、定期的な調整や交換が必要な入れ歯・ブリッジと比べると、結果的にコストパフォーマンスが高いといえるでしょう。

心理的な安心感

歯がない状態や義歯が不安定な状態は、外見や会話、食事に対して不安を引き起こすことがあります。インプラント治療により歯の見た目や機能が回復することで、自信を持って日常生活を送れるでしょう。

高齢になってからも自分らしい生活を続けるための、心理的な安心感を得られるでしょう。

老後のインプラント治療のデメリット

老後のインプラント治療のデメリットイメージ

インプラント治療は老後でも受けられる治療法ですが、いくつかのデメリットも存在します。特に高齢者がインプラントを選ぶ際には、以下の点を慎重に考慮する必要があります。

外科手術による身体的負担がある

顎の骨にインプラント体を埋め込む外科手術を行うため、インプラント治療は体への負担が大きいです。特に高齢者の場合、糖尿病や高血圧などの基礎疾患を抱えていることが多く、手術中や術後に様々なリスクが伴います。

そのため、健康状態によっては治療が難しい場合もあるでしょう。事前に担当医としっかり相談することが大切です。

追加の処置が必要な場合がある

加齢に伴い、骨密度は低下する傾向にあります。特に歯を失ってから長期間経過している場合、顎の骨が痩せる骨吸収が進行し、インプラントを支えるための十分な骨がない可能性が高いです。

このようなケースでは、骨移植や骨造成といった追加の処置が必要になり、治療期間や費用も増加します。また、身体への負担も増えるため、リスクも考慮したうえで検討しなければなりません。

定期的なメンテナンスが必要

インプラント治療後は、定期的なメンテナンスが必要です。

当院では、3か月に一度の頻度でメンテナンスを受けていただきます。定期的に歯科医院でインプラントの状態のチェックやクリーニングを受ければ、インプラント周囲炎など様々な問題を防げます。

しかし、高齢者の場合、体力不足など様々なことが原因で通院が難しい可能性もあるでしょう。メンテナンスが不足すると、問題が起こった際の対応が難しくなります。そのため、メンテナンスにかかる負担も考慮したうえで、治療を検討しなければなりません。

細菌感染のリスクが高い

高齢者の場合、若者に比べてインプラント治療での細菌感染症のリスクが高くなる点もデメリットです。

インプラント治療には外科手術が伴うため、傷口から細菌が侵入するリスクがあります。高齢者は免疫力が低下しやすく感染症にかかりやすいため、術後の炎症や感染症のリスクが若年層に比べて高くなるのです。

老後のインプラント治療で注意すること

老後のインプラント治療で注意することのイメージ

インプラント治療は老後でも有効な選択肢ですが、治療を受ける際にはいくつかの注意点があります。

全身の健康状態を確認する

インプラント治療は外科手術を伴うため、全身の健康状態の把握が非常に重要です。高齢者は、糖尿病や高血圧、心疾患などの持病を抱えていることが多く、これらの疾患が治療に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、事前に医師と相談し、持病の管理や治療を安全に受けられるかどうかを判断する必要があるでしょう。特に、抗凝固薬を服用している場合は出血のリスクが高まるため、歯科医師との事前調整が不可欠です。

治療後のメンテナンスが大切

インプラント治療が完了した後も、定期的なメンテナンスが欠かせません。特に高齢者は免疫力が低下していることがあり、インプラント周囲炎などの感染症にかかるリスクが高まりやすいです。

そのため、定期的な歯科医院でのメンテナンスと、ご自身での日常的な口腔ケアを続けることが求められます。インプラントを快適に長く使用するには、治療後の健康管理と歯科医師との連携が重要です。

回復に時間がかかる可能性がある

インプラント手術は外科的処置を伴いますが、手術後の回復時間には個人差があります。免疫力が低下していたり持病があったりする可能性が高い高齢者の場合は、通常よりも長い期間が必要になることがあるので注意が必要です。

治療計画を立てる際には、体力や回復力を考慮し、無理のないスケジュールを組むことが重要でしょう。

通院頻度と治療後のフォローを確認する

インプラント治療後は、定期的に歯科医院でのメンテナンスを受けなければいけません。メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎などの様々なトラブルが起こる恐れがあるからです。

しかし、高齢者の場合は体力や交通手段の制約で、定期的な通院が難しい可能性があります。そのため、治療前に通院頻度や自宅でのケア方法について確認し、サポート体制が整っている歯科医院を選ぶことが重要です。

医師と十分に相談する

老後のインプラント治療では、治療方針やリスクについて医師と十分に相談することが不可欠です。インプラント治療ができるかどうかは、患者さまの健康状態や生活スタイルに左右されます。

適切な治療計画を立てるためにも、疑問や不安があれば積極的に医師に相談しましょう。

老後に歯を失った場合の治療の選択肢

入れ歯を持っている人

高齢者が歯を失った場合の治療の選択肢はいくつかありますが、患者さまの口腔状態や生活環境、予算などを考慮して治療法を選ばなければなりません。ここでは、インプラント以外の主な治療法をご紹介します。

入れ歯

入れ歯は、失った歯を補う人工歯を用いた取り外し可能な装置です。全ての歯を失った際に使用する総入れ歯と、歯が一部残っている場合に使用される部分入れ歯があります。

入れ歯は多くの場合では保険適用で作成できるため、インプラントと比べると安価です。手術を伴わないため、体への負担が少ない点も大きなメリットと言えるでしょう。

しかし、保険で作成する場合は、インプラントより見た目や機能性、安定性が劣ります。食事中や会話中にずれたり、人工歯が見た目に違和感を与えたりする可能性があるのです。

また、部分入れ歯を固定するために、失った箇所の両隣の歯に金具をかけなければなりません。健康な歯に負担がかかる点はデメリットでしょう。

ブリッジ

ブリッジは、失った歯の両隣にある健康な歯を削り、その歯を支えにして橋をかけるように人工歯を装着する方法です。固定式のため入れ歯よりも安定感があり、自然な見た目を保ちながら食事や会話ができます。

しかし、ブリッジの最大のデメリットは、支えとなる両隣の健康な歯を削らなければならない点です。健康な歯が弱くなり、将来的にトラブルが発生するリスクがあります。また、両隣の歯が健康でなければ治療ができません。

まとめ

老後のインプラント治療を行い笑顔で笑う夫婦

高齢者が歯を失った場合の治療の選択肢はいくつかあります。その中でもインプラント治療は、天然歯に近い見た目や機能を取り戻すことができるため人気があります。

また、人工歯根を埋入することによって高い安定感も得られ、食事や会話をスムーズに行えるため、生活の質を向上させられるでしょう。

ただし、インプラント治療には手術が伴うため、全身の健康状態や顎の骨の状態が治療の可否に大きく影響します。さらに、治療費が高額であることや、長期的なメンテナンスが必要であることも考慮しなければなりません。

インプラント治療を検討する際は医師と十分に相談し、ご自身の健康状態や生活環境に合わせて慎重に判断することが重要です。インプラント治療のメリットとデメリットを正しく理解し、適切な治療法を選びましょう。

インプラント治療を検討されている方は、長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

————–

長崎県諫早市多良見町中里129-14

医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科

電話番号 0957-43-2212

ネット予約

—————