2025/07/14

歯周病の原因とは?

歯周病の原因とは?知らずに悪化させているかもしれない習慣も解説

諫早ふじた歯科・矯正歯科の藤田です

「毎日歯を磨いているのに、なぜか歯ぐきが腫れてきた」
「歯周病って、年をとってからなるものじゃないの?」

実は歯周病は、日本人の成人の約8割がかかっているとも言われる“国民病”
しかも、虫歯と違って痛みが少なく進行するため、自覚がないまま悪化してしまうケースが非常に多いのです。

では、その原因は一体何なのか?今回は、歯周病の主な原因や、それを悪化させる要因、そして正しい予防方法について、わかりやすく解説します。

プラーク

歯周病の「直接的な原因」はプラーク(歯垢)

歯周病の最も根本的な原因は、歯と歯ぐきの境目にたまるプラーク(歯垢)です。
プラークは、細菌のかたまりであり、たった1mgの中に数億個もの細菌が存在
しています。

この細菌たちが出す毒素により、歯ぐきが炎症を起こし、進行すると歯を支える骨(歯槽骨)まで溶かしてしまうのが歯周病の本質です。

プラークはなぜたまる?

  • 磨き残し(特に歯と歯の間・奥歯)
  • フロスや歯間ブラシの未使用
  • 歯並びが悪い部分の清掃不良

毎日のブラッシングでは落としきれない汚れが、プラークの温床になります。

放置すると「歯石」に変化し、さらに悪化

プラークが長期間放置されると、唾液中のカルシウムと結合して歯石(しせき)になります。
歯石は硬くなりすぎて、歯磨きでは落とせません。

しかも歯石の表面はザラザラしていて、新たなプラークが付着しやすい悪循環に。
この状態が続くと、炎症は歯ぐきから歯槽骨へと広がり、歯を失うリスクが高まります。

歯周病を悪化させる5つの要因

歯周病の直接の原因はプラークですが、以下のような生活習慣や全身の状態が、歯周病を加速させることがあります。

① 喫煙(たばこ)

たばこは、血管を収縮させ、歯ぐきの免疫力を低下させるため、
歯周病になりやすく、治りにくくなる大きなリスク要因です。

🚬 喫煙者は非喫煙者に比べて…

  • 歯周病にかかるリスクが2〜6倍
  • 歯ぐきの出血や腫れが出にくいため、気づきにくいという盲点も

② 歯ぎしり・食いしばり

これらの習慣は、歯周組織に過剰な力をかけるため、
炎症がある歯ぐきにダメージを与え、歯のグラつきや歯槽骨の破壊を加速させます。

③ 不規則な食生活・糖分の多い食事

細菌は糖をエサに繁殖します。
甘いものや間食が多いと、口の中のプラークが増殖しやすくなります。

また、栄養バランスが乱れると、歯ぐきの再生能力や免疫力が低下するため、歯周病のリスクが高まります。

④ 糖尿病などの全身疾患

歯周病は、糖尿病との相互関係が強いことが知られています。
血糖コントロールが悪いと、体の免疫が下がり、歯周病が進行しやすくなります。

また、歯周病の炎症は血糖値のコントロールにも悪影響を及ぼすことが近年の研究で明らかになっています。

⑤ ストレスや睡眠不足

ストレスは体の免疫力を低下させ、唾液の分泌量も減少させます。
唾液には抗菌作用があるため、分泌が減ると歯周病菌が増殖しやすくなるのです。

当院の歯周病予防プログラム|諫早ふじた歯科・矯正歯科

当院では、原因の根本にアプローチする歯周病予防・管理を大切にしています。

歯周基本検査

  • 歯周ポケット測定
  • 出血の有無・歯の動揺・歯石の位置をチェック

プラーク・歯石の除去(スケーリング)

  • 超音波スケーラーや手用器具を使い分けて、歯ぐきの中まで丁寧に清掃します。

ブラッシング指導

  • プラークが残りやすい部位を染め出して、その人に合った磨き方をアドバイス

定期的なメンテナンス

  • 歯周病の再発を防ぐため、1〜3ヶ月に一度の継続的な管理を行っています。

歯周病を防ぐ5つのセルフケア習慣

  1. 毎日の丁寧なブラッシング(1日2〜3回、1回あたり3〜5分)
  2. フロス・歯間ブラシの使用(歯ブラシだけでは60%しか磨けません)
  3. 禁煙を検討する(歯と全身の健康を守る第一歩)
  4. バランスの良い食事と睡眠(体の免疫を保ちましょう)
  5. 定期検診の習慣化(プロの目でリスクを早期に発見)

💬患者さんの声

「以前は歯ぐきがよく腫れていたのですが、定期的にクリーニングを受けるようになってから、改善されました」(30代男性)

「たばこをやめてから、歯ぐきの色もピンク色に戻ってきた気がします。歯周病と生活習慣の関係を実感しました」(50代女性)

まとめ|歯周病の原因は細菌だけじゃない!

  • 歯周病の直接の原因はプラーク(歯垢)とその中の細菌
  • 歯石・喫煙・糖尿病・ストレス・歯ぎしりなどが悪化要因
  • 正しいセルフケアと、歯科での専門的なクリーニングや診断が重要
  • 初期のうちに発見・管理できれば、歯を失うリスクは大幅に下げられる

歯ぐきに不安を感じたら、早めのチェックを

当院では、歯周病の早期発見・進行予防に力を入れています。
「歯ぐきがムズムズする」「最近、口臭が気になる」など、気になる症状があれば、それは歯周病のサインかもしれません。

将来の自分の歯を守るために、ぜひ一度プロの診断を受けてみてください。

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