2025/08/18

歯周病は完治しますか?

歯周病は完治しますか?

~正しい理解と予防で、歯を守る未来を~

「歯周病って、一度なったらもう治らないんですよね?」
「完治しないって聞いたから、どうせ手遅れなんじゃ…」

こうした声は、歯科医院に初めて来られた患者さんからよく聞かれるものです。
確かに、インターネットやテレビなどで「歯周病は慢性疾患」と表現されることがあり、不安に感じる方が多いのも無理はありません。

しかし実際には、「歯周病は正しい治療と継続的なケアで進行を止めることができ、健康な状態を長く維持することができる病気」です。
この記事では、「歯周病は完治するのか?」という疑問にお答えしつつ、治療の現実と当院の取り組みをわかりやすく解説します。


歯周病とはどんな病気?

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歯周病は、歯を支えている「歯ぐき」や「歯槽骨」といった組織が細菌によって炎症を起こし、徐々に壊されていく病気です。

進行すると、歯ぐきが下がったり、歯がグラグラして最終的には抜けてしまうこともあります。
成人の8割以上が何らかの歯周病にかかっていると言われており、日本人が歯を失う原因の第1位でもあります。


歯周病は完治するのか?

「完治」の定義によって答えが変わる

ここで重要なのは、「完治」という言葉の定義です。

  • 風邪のようにウイルスが完全に消え去る状態を「完治」と考えるならば、歯周病は完全には治らない慢性疾患といえるかもしれません。

  • しかし、症状が出ていない健康な状態を長期間保てるという意味では、歯周病は「コントロール可能で、治療可能な病気」です。

つまり、**「元の状態に戻すことは難しいが、進行を止めて安定させることはできる」**というのが歯周病の治療目標です。


なぜ「完全に治らない」と言われるのか?

歯周病は、一度ダメージを受けた骨や歯ぐきの組織が自然に元通りになることはほとんどありません。
そのため、すでに骨が溶けた部分は、治療しても「もとの形」に戻るわけではないのです。

また、歯周病の原因は「歯垢(プラーク)に含まれる細菌」ですが、この細菌は口の中に常に存在しています。
つまり、治療が終わっても、再びお口の中に歯周病菌が増えれば再発する可能性があるということです。


進行を止め、健康な状態を保つことはできる!

ここがポイントですが、定期的なメインテナンスを行い、プラークや歯石の管理を続ければ、歯周病の再発を防ぎ、健康な状態を長く維持することができます。

たとえば高血圧や糖尿病といった慢性疾患も、完全に治すのではなく、生活習慣の改善や薬の服用で「コントロール」することが目標になりますよね。
それと同じように、歯周病も定期的な管理で「悪くならないように保つ」ことが治療の本質なのです。


歯周病の治療の流れ

歯周病の進行度によって治療方法は変わりますが、基本的な流れは以下の通りです。

1. 検査と診断

  • 歯周ポケットの深さ測定

  • 歯の動揺度の確認

  • レントゲンで骨の吸収状態をチェック

2. 初期治療(プラーク・歯石の除去)

  • スケーリング(表面の歯石除去)

  • ルートプレーニング(歯ぐきの奥の歯石除去)

  • ブラッシング指導

※この段階で多くの方は歯ぐきの腫れや出血が改善します。

3. 再評価と必要に応じた外科処置

  • 重度のケースでは歯周外科手術で歯周ポケットを除去したり、骨の再生治療を行うこともあります。

4. メインテナンス(定期的な管理)

  • 月1〜3ヶ月ごとの歯科医院でのクリーニング

  • 自宅でのセルフケアの継続

この「④メインテナンス」こそが、歯周病の再発を防ぎ、長く健康な状態を保つために最も重要なステップです。


当院の歯周病治療の特長

✔ 痛みに配慮した治療

麻酔や笑気吸入鎮静法を取り入れ、痛みや不安に配慮したやさしい治療を心がけています。

✔ 専門性の高い衛生士によるケア

当院では経験豊富な歯科衛生士が、一人ひとりに合わせたケアと指導を行っています。ご自宅でのケア方法も、無理なく続けられるように丁寧にアドバイスいたします。

✔ 長期メインテナンス体制

治療後の経過観察・管理こそが歯周病対策の要。当院では患者さんごとに最適な通院頻度を提案し、長くお口の健康をサポートしています。


歯周病と一生付き合っていく時代

私たち歯科医療従事者が目指しているのは、「歯周病ゼロの世の中」ではなく、
歯周病とうまく付き合いながら、歯を残して快適な人生を送れる人を増やすことです。

40代、50代以降でも「治療を始めてから口臭がなくなった」「歯ぐきの出血が止まった」「歯を抜かずに済んだ」という患者さんがたくさんいらっしゃいます。

「もう治らないから…」とあきらめず、ぜひ一度ご相談ください。


まとめ:歯周病は「完治」より「管理」がキーワード

  • 歯周病は進行すると元に戻らない部分もありますが、進行を止めて健康を維持することは十分に可能です。

  • 定期的なプロのケアと、毎日の正しいセルフケアで、歯周病はコントロールできます。

  • 当院では、痛みの少ない治療と丁寧なメインテナンス体制で、皆様のお口の健康を全力でサポートしています。


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📍 諫早ふじた歯科・矯正歯科
長崎県諫早市多良見町中里129-14
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