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親知らずは必ず抜かなければいけませんか?
諫早ふじた歯科・矯正歯科の藤田です。最近に傾向として顎が小さくなっている方が多く、親知らずの相談が増えてきました。「親知らずは必ず抜かなければいけない」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
実際に「親知らずがあると言われたけど、本当に抜いた方がいいの?」と疑問に思って来院される患者さんも少なくありません。
この記事では、親知らずを抜いた方がいいケースと抜かなくてもよいケースを詳しく解説し、抜歯の必要性を判断するための目安をお伝えします。
親知らずとは?
親知らず(智歯)とは、一番奥に生えてくる永久歯のことです。一般的に18歳~20代前半にかけて生えてきます。
上下左右で合計4本生えることもあれば、1〜2本だけ、あるいは全く生えてこない人もいます。
しかし現代人は顎が小さくなってきているため、親知らずがきれいに生えるスペースがないことが多く、斜めに生えたり、一部しか顔を出さなかったりすることがよくあります。
親知らずを抜いた方がいいケース
① 虫歯や歯周病のリスクが高い場合
親知らずは歯ブラシが届きにくいため、虫歯や歯周病になりやすい歯です。
特に隣の奥歯(第二大臼歯)まで巻き込んで虫歯になるケースもあります。
「親知らずは磨きにくい」「食べ物が詰まりやすい」と感じる方は、将来的なトラブルを避けるために抜歯が推奨されます。
② 横向きや斜めに生えている場合
真っすぐに生えている親知らずは問題を起こしにくいですが、横向きや斜めに生えている場合は要注意です。
歯ぐきに炎症(智歯周囲炎)が起きる
腫れや痛みを繰り返す
隣の歯を押して歯並びに悪影響を与える
このようなリスクがある場合、抜歯を検討することが多いです。
③ 矯正治療やインプラントの妨げになる場合
矯正治療で歯並びを整える際、親知らずがあると歯の移動を邪魔することがあります。
また、インプラントや入れ歯治療の際にも障害となる場合があるため、事前に抜歯を勧められることがあります。
④ 強い痛みや腫れを繰り返す場合
「親知らずが時々痛むけど、数日で治るから放置している」という方は要注意です。
痛みや腫れを繰り返すうちに、膿がたまる・顎の骨に炎症が広がる・全身に感染が及ぶといった大きなトラブルにつながることもあります。
繰り返す炎症がある場合は、早めに抜歯を検討することをおすすめします。
抜かなくてもよいケース
もちろん、すべての親知らずを抜く必要はありません。以下の条件を満たしていれば、経過観察でよいこともあります。
真っすぐに生えていて噛み合わせに参加している
歯磨きがしっかりできていて虫歯や歯周病のリスクが低い
他の歯や歯並びに悪影響を与えていない
将来、ブリッジや移植のために利用できる可能性がある
このような場合、無理に抜歯をする必要はありません。
親知らずを放置するとどうなる?
「痛みがないから大丈夫」と放置してしまうと、次のようなリスクがあります。
隣の奥歯が虫歯や歯周病になる
歯並びや噛み合わせが乱れる
顎の骨の中に嚢胞(のうほう:袋状の病変)ができる
強い炎症で口が開けにくくなる
特に20〜30代で親知らずを放置すると、40代以降になってからトラブルが出て抜歯が必要になり、治りが遅くなるケースも多いため注意が必要です。
親知らずの抜歯の流れ
レントゲン・CTで位置や形を確認
局所麻酔をして痛みを抑える
歯ぐきを切開し、必要に応じて歯を分割して抜歯
縫合し、1週間ほどで抜糸
近年は電動麻酔器や笑気麻酔などを利用して、痛みや不安を軽減した治療が可能です。
抜歯後の注意点
当日は強いうがいを避ける
出血がある場合はガーゼをしっかり噛む
アルコール・激しい運動は控える
腫れや痛みが強い場合は処方薬で対応
正しいアフターケアを守ることで、ほとんどの方は1週間〜10日ほどで落ち着きます。
まとめ|親知らずはケースバイケース
必ず抜く必要はないが、虫歯や炎症のリスクが高ければ抜歯を検討
真っすぐ生えていて清掃可能なら残せることもある
放置すると後々大きなトラブルにつながることがあるため、歯科医院で定期的にチェックを受けることが大切
当院での親知らず相談について
諫早ふじた歯科・矯正歯科では、CT撮影による正確な診断を行い、必要かどうかを丁寧にご説明します。
「抜いた方がいいのか?残して大丈夫なのか?」と迷ったら、ぜひ一度ご相談ください。
📍 長崎県諫早市多良見町中里129-14
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