2025/10/17

矯正治療に健康保険は適用されますか?


矯正治療に健康保険は適用されますか?

はじめに

諫早ふじた歯科・矯正歯科の藤田です。「矯正治療を受けたいけれど、費用が高いと聞いて不安」
「健康保険は使えるの?」

こうしたご質問を患者さんからよくいただきます。

結論から言うと、矯正治療の多くは健康保険が適用されず、自費診療となります。
しかし、例外的に保険が使えるケースも存在します。

この記事では、矯正治療と健康保険の関係、適用される場合とされない場合、費用の考え方について詳しく解説していきます。


基本的に矯正治療は保険適用外

まず知っていただきたいのは、見た目や噛み合わせを整えることを目的とした矯正治療は、原則として健康保険の対象外だということです。

保険診療は「病気や怪我を治す」ための治療が中心です。
矯正治療は「歯並びや見た目を整える」側面が強いため、自由診療に分類されます。

そのため、子どもから大人まで、多くのケースでは自費での矯正治療となります。

マウスピース矯正 


健康保険が適用される矯正治療のケース

ただし、すべてが自費診療というわけではありません。厚生労働省が定める条件に当てはまる場合には、健康保険が適用される矯正治療もあります。

① 顎変形症の場合

顎の骨格に大きなズレや変形がある場合、外科手術と併用して行う矯正治療は保険適用になります。
例:下顎が大きく前に出ている(受け口)、顎の左右差が大きい など

この場合は、大学病院や顎変形症の保険指定医療機関での治療が必要です。


② 特定の先天異常がある場合

以下のような 先天的な疾患や異常を持つ方の矯正治療は保険適用になります。

  • 唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)

  • ダウン症候群

  • 骨系統疾患や染色体異常など、国が指定する疾患

これらは、歯並びの改善が「機能回復」のために必要と判断されるためです。


③ 永久歯が正しく生えてこない場合

「埋伏歯(まいふくし)」と呼ばれる、歯が骨の中に埋まっているケースで、外科処置と矯正治療を併用する場合には保険が使えることがあります。


保険が使えない場合の費用の目安

多くの患者さんが気になるのは、保険が使えない場合の費用です。

  • 子どもの矯正(1期治療):30万円〜50万円程度

  • 大人の矯正(2期治療・全顎矯正):70万円〜120万円程度

  • 部分矯正:10万円〜40万円程度

※費用は医院や装置の種類によって異なります。

当院でも、患者さん一人ひとりの状態に合わせた見積もりをご提示し、分割払いのご相談にも対応しています。


医療費控除を活用できる場合も

自費診療となる矯正治療ですが、条件を満たせば医療費控除の対象になることがあります。

  • 子どもの成長に必要な矯正

  • 噛み合わせ改善が目的の矯正

一方、「見た目を良くするための審美目的の矯正」は対象外です。
確定申告で還付を受けられる可能性がありますので、領収書は必ず保管しておきましょう。


大人と子どもの矯正の違いと保険適用

子どもの場合

  • 成長期に合わせて顎の成長をコントロールできる

  • 医療費控除が適用されやすい

  • 保険適用は「先天異常」や「顎変形症」など限られたケース

大人の場合

  • 成長が終わっているため、歯を動かす矯正が中心

  • 外科手術を伴う顎変形症の治療では保険適用される場合あり

  • ほとんどは自費診療


保険が使えない矯正治療でもメリットは大きい

保険が適用されないからといって、矯正治療の価値が下がるわけではありません。

  • 歯並びが整うことで見た目の自信が持てる

  • 噛み合わせが良くなり、虫歯や歯周病のリスクが減る

  • 発音や咀嚼が改善され、食事や会話が快適になる

つまり、将来の歯の健康と生活の質を高める投資といえます。


まとめ|矯正治療と保険適用について

  • 矯正治療は 原則として保険適用外(自費診療)

  • ただし、顎変形症や先天異常など 特定のケースでは保険が使える

  • 保険が使えなくても 医療費控除の対象になる場合がある

  • 矯正治療は見た目だけでなく 健康維持に直結する重要な治療


当院での矯正治療相談

諫早ふじた歯科・矯正歯科では、子どもから大人まで幅広い矯正治療に対応しています。
患者さん一人ひとりに合わせた治療計画をご提案し、費用や期間についても丁寧にご説明いたします。

保険が適用される場合とされない場合の比較表

区分保険が適用される場合保険が適用されない場合
対象顎変形症、先天異常(唇顎口蓋裂など)、特定疾患に伴う不正咬合、埋伏歯の外科処置を伴うケース一般的な歯並び改善、美容目的の矯正、大人の矯正治療の大部分
治療内容外科手術と併用した矯正、機能回復を目的とした矯正ワイヤー矯正、マウスピース矯正(インビザライン等)、部分矯正など
費用健康保険(3割負担)で計算されるため比較的安価自費診療(30万〜120万円程度)
主な年齢層先天異常のある子ども、顎変形症の若年〜成人子どもの成長に伴う矯正、大人の審美・機能改善を目的とする矯正
医療費控除保険診療なので対象外噛み合わせ改善など機能回復が目的であれば対象になる場合あり(審美目的は対象外)

諫早ふじた歯科・矯正歯科

📍 長崎県諫早市多良見町中里129-14
📞 0957-43-2212
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👉 「自分の矯正治療は保険が使えるのか?」と気になる方は、まずは一度ご相談ください。
不安を解消して、理想の歯並びと健康を手に入れましょう。