こんにちは! 長崎県 諫早市 多良見町の歯医者諫早ふじた歯科・矯正歯科の吉野です。
目次
今回は入れ歯の歴史についてお話ししていきます。
先日患者様から
入れ歯はどれくらい歴史があるんですか?
とのご質問を頂きました。
実は入れ歯は紀元前から存在します!
入れ歯の歴史はとても古く世界中で使用されていました。もちろんよく見るプラスチック製でバネなどを使用した入れ歯は近年のものですが、それ以前ではどんな素材でどんな仕組みのものだったのかも予想しながらこのブログを読んでみてください。
(紀元前)
最初期ではエジプトやフェニキアの遺跡から、歯と歯が針金で結び付けられている入れ歯と思わしきものが発掘されています。
ですがいずれも生存中に使用されたものか、あるいは死者の装飾品として使用されていたものかははっきりとしてしません。
古代ギリシャやローマでは現代の部分入れ歯に近い、失った歯のかわりに人工物を固定する技術の紹介が残っており、実際に行われていたとされています。
(18世紀頃)
中世のヨーロッパでは、歯科医師や歯の専門家が総入れ歯を作るようになり、貴族や富裕な人々は金属や動物の骨や歯を用いた入れ歯を入手していました。しかし変色や悪臭に問題があるほか、総入れ歯はバネで上下を突っ張って固定させていたので食事がとれるようなものではなかったとされています。
(19世以降)
19世紀になると、ゴムの発明により入れ歯の素材が変化しました。
動物の皮や骨を使ったりするのではなく、ゴムを使用することでより快適な入れ歯が作られるようになりました。
このゴム製の入れ歯は、1870年代にアメリカで大量生産が始まり、価格も手頃になったことで飛躍的に普及され一般の人々も手に入れることができるようになりました。
その後アクリルやレジンの開発により入れ歯は現在のような素材に移り変わって行きました。
(独自に進化した日本の入れ歯)
上記は世界の入れ歯の歴史ですが一方で日本の入れ歯の歴史は平安時代とも言われています。
また、総入れ歯として日本に残るものには世界最古のものがあります。16世紀に尼僧が使用していたもので、材料にはツゲの木を用いていました。見た目も現代と同じような形に近く、口の中の粘膜に吸着させて使う点も現在と同じです。
また噛み合わせの面に擦り減っている所も確認され、食事もできたようです。
ちなみにこの木製の入れ歯は仏像を彫る仏師がその技術を応用して作られたとされています。その後、入れ歯を作ることを生業とする者も現れ、江戸時代まで現代のような歯医者として存在していました。
明治に入り西洋の技術が取り入れられ、西洋式の入れ歯が登場してからは木製の入れ歯は姿を消しました。
いつの時代の人々も歯を失っても美しさを取り戻したい、食事を食べたいという思いが現代と変わらずにあったおかげで入れ歯は進化を遂げ続けたのでしょうね。
最近では入れ歯の種類も豊富になりました。
金属を使っていない、見た目がまるで自分の歯のような自然な入れ歯やつけても歯茎が痛くなりにくいシリコンを使用した入れ歯もあります。
気になる方はぜひ一度スタッフまでお声掛けください。
長崎県諫早市多良見町中里129-14
医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科