虫歯菌が脳出血のリスクを4倍に高める

『虫歯菌が脳出血リスク4倍』というかなりショッキングな内容が発表されました。

歯周病菌が、高血圧や糖尿病、リウマチなどに悪影響を及ぼすことはかねてから言われていましたが、虫歯菌で脳出血のリスクが高くなることは意外なことと私も驚いています。

歯を失くす原因の一つに虫歯があります。歯周病が歯を失くす一番の原因ですが、虫歯で抜歯する方も相変わらず多いです。成人の7割は虫歯菌を保有しているというデータがあります。歯を失くせば、必然的に義歯や、ブリッジや、インプラントの補綴(歯を作る処置のこと)をしないといけなくなりますので、なるべく虫歯も避けたいものです。

以下、記事から内容をまとめます。

 

『虫歯菌が脳出血リスク4倍』。これは、浜松医科大の梅村和夫教授、外村和也特任助教、聖隷浜松病院の田中篤太郎脳神経外科部長らのグループが2011年9月27日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版に発表したものです。

 

成人の7%ほどが保菌者とみられる特定の虫歯菌が、脳出血のリスクを約4倍高めるということです。、このタイプの菌は「Cnm陽性う蝕(しょく)原因菌」と呼ばれ、保菌者の口から、抜歯や歯磨きを介して血液中に入ります。

研究では、このタイプの菌と普通の虫歯菌を、脳出血を起こしたマウスに投与。違いを調べ、細菌表面にあるコラーゲン結合タンパクが、出血を悪化させている可能性が高いことを突き止めたとのこと。

 

このタンパクが血管内皮の裏にあるコラーゲン層に結合すると、層を溶かす酵素が活性化するほか、血を止める血小板の凝集を妨げることも分かった。

ただし、対策も考えてあるそうで、Cnm陽性う蝕(しょく)原因菌は菌表面に特殊なタンパクがあり、これを標的にした予防薬開発につながる可能性があるとのことです。

 

梅村教授は「口腔内を衛生的に保っていれば、脳出血患者の再発予防に役立つ可能性がある。虫歯菌は母親から子に移る(垂直感染)ので、保菌者かどうかが分かれば、移さない予防策をとることも可能になる」と話している。この菌の検出キットも開発中だそうで、予防薬とともに早く完成してほしいものです。

ふじた歯科 院長 藤田浩一