長崎県 歯周病の罹患率

歯周病の罹患率には地域差があるのか?

長崎県諫早市のふじた歯科が監修する歯周病相談室です。
先日コラムでも書きましたが、長崎県の歯周病罹患率は他県に対して高いようです。
ここで歯周病の罹患率に地域差があるのかを考えてみましょう。

歯周病と高血圧などの全身疾患の密接な関係には、実は地域性もあるようです。
最近の研究で、歯周病が糖尿病や高血圧などの全身疾患にも関与していることがわかってきています。実は歯周病が口腔内だけの問題ではなく、様々な全身の病気を誘発する原因となることが確認されているのです。ところが、その歯周病の罹患状況には、実は地域によってもバラツキがあることがわかってきました。

気候や風土などの自然的な地域差だけでなく、医療機関の偏在や所得格差などの社会的地域格差がある以上、糖尿病や高血圧などの全身疾患はもちろん、歯周病や虫歯にも地域差があって当然とは思います。

実は、歯周病と地域差の関係についての研究は、それほど多くはありません。ネット上で「歯周病 地域差」などのキーワードで検索してみてもあまり情報がありません。ですが、平成19年3月に発表された、財団法人8020推進財団の全国成人歯科保健調査報告書の中に、「歯周病と地域差」に関する研究成果が発表されていました。
(http://www.8020zaidan.or.jp/pdf/jigyo/zenkoku_seijin.pdf)

この研究は、「国内における成人歯科保健の実態把握が十分とはいえない」という状況を踏まえ、既存の歯科保健事業の場を利用して行われた全国的な実態調査であります。調査地域は、神奈川・新潟・愛知・長崎の4県の対象市町村を無作為抽出して行われました。

歯周病の調査には、CPI法という方法を用います。
<CPI法とは、地域歯周疾患指数(Community Periodontal Index)と呼ばれる集団検診の方法で、地域の歯周疾患の状態を示す指標です。(厚生労働省・e-ヘルスネットより、http://www.e-healthnet.mhlw. go.jp/) >

コードの数字が上がるごとに歯周病の重篤度があがります。つまり重度の歯周病ということです。
驚くことに、同研究によれば右図のように、県別のCPIの分布を比較すると、各県で著しい差を示したと述べています。 ここでそのグラフを見てください。
長崎 諫早市 ふじた歯科

愛知県と我が長崎県では、神奈川県と新潟県に比べてコード3以上の割合がよりも高く、コード0の割合が低く、また両県の間でもコード1・3の割合が大きく異なっていた、と述べています。

このように、地域差とは無縁のように思える歯周病にも、大きな地域差があるようです。
(財団法人8020推進財団・全国成人歯科保健調査報告書[平成19年3月]より引用)

長崎県は特にコード3が高いので、なんとか歯周病レベルが低くなるように、われわれ医療者側も、また県民の皆さまも何らかの意識付けをして努力したほうが良いと思います。