諫早の歯医者 諫早ふじた歯科・矯正歯科です。
昨今、虫歯治療の被せ物を作る際、セラミックやジルコニアなどの白い詰め物をおすすめする歯医者も多いと思います。ではなぜ銀歯を勧めないのか。
今日は、保険治療で多くの日本人に馴染みのある『銀歯』について知っておいて欲しいことを紹介しようと思います。
テーマは大きく5つ
1、二次カリエスになりやすい
2、金属アレルギーになりやすい
3、メタルタトゥーになりやすい
4、ガルバ二ー電流
5、発がん性物質を含む
になります。
1、二次カリエスになりやすい
銀歯に使われる素材は、酸性食品による口腔内の酸化に加
え、噛む力がかかると、腐食しやすくなったり、割れや欠損が生じやすくなります。
また、銀歯は金属でできているため、食べ物の熱でわずかですが膨張や収縮を起こします。また、長期使用による金属の溶け出し、接着剤の破損などによって、徐々に隙間・段差が増えてきます。そのため、汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります
さらに銀歯の素材について深掘りしていきます。端的に言うと、保険の銀歯の素材は「縮み」が大きく出るのです。銀歯は通常高温で溶かし型に流し込んで作りますが、その固まる際の縮みが大きいのです。それ故に、歯に形作った溝との微細な隙間が生じることになります。その隙間から細菌が侵入するので、虫歯になるリスクが比較的高くなると言えるのです。
また、「歪み」や「たわみ」が出やすいことも銀歯の素材の特徴の1つです。人の噛む力は非常に大きく、女性でも歯1本あたり噛む力は平時60kgにもなるといわれます。その力が銀歯にかかると、長い時間をかけて歪みやたわみが生じます。これも歯の溝との隙間を作ることとなり、そこから細菌が侵入しやすくなります。
以上の理由から、保険の銀歯は、これらの性質が故に、
自費の治療で使う素材と比べて、虫歯になりやすいと言わざるを得ないのです。
事実、歯科業界においては、長い期間口の中にある銀歯の下が虫歯になっていて神経にまで虫歯菌が感染している、なんてことは何ら珍しいことではなく、「あるある」なのです。気をつけたいですね。
2、金属アレルギーになりやすい
口腔内は、常に唾液でいっぱいです。唾液により金属の溶け出しが起こるのです。イオン化した金属は体内に蓄積していき、金属アレルギーを発症する原因になります。
歯科治療で使用される金属にはさまざまな種類がありますが、中でも金属アレルギーのリスクが高いとされているのが、保険治療の銀歯で使用される「パラジウム」です。
パラジウムは保険治療の銀歯に約20%含まれています。
そのパラジウムに対してアレルギー反応を持つ方は100名中20~30名ほどいるといわれています。
金属イオンは血液循環によって全身をめぐることによ
り、口内だけでなく全身にアレルギー症状が出ることもあります(手足の湿疹、手のひら・足の裏の水膨れ、頭痛、めまい、など)。
特に、皮膚症状(アトピー、湿疹、乾癬、にきびなど)が圧倒的に多く、口の中の金属が原因であるにもかかわらず、その症状は口の中にほとんど発症せず、口から離れたところにある皮膚に発症することが多いです。
ドイツやスウェーデンではこのようなリスクから、使用が禁止されていたりもします。
金属アレルギーは一度発症すると長期にわたって体にトラブルを引き起こすことがあるので、しっかりと注意するようにしたいですよね。
3、メタルタトゥーになりやすい
銀歯の素材として使われている金属は長い間使っているうちにイオンという状態になって、少しずつ溶けてしまうという話は既にしましたね。その溶け出した金属がやがて歯茎に色素の沈着などのトラブルを引き起こすことがあるのです。この色素の沈着は外から見ると、黒く汚れているように見えます。この状態はメタルタトゥーと呼ばれています。
歯磨きをしても黒ずみを落とすことはできません。
メタルタトゥーになってしまうと、解消するために歯茎の外科治療などの様々な治療を受ける必要があり、非常に厄介です。通院回数も多くなってしまいます。気をつけたいですね。
4、ガルバ二ー電流
金属には「ガルバニー電流」と呼ばれるリスクもあります。金属でかぶせた歯同士で咬み合わせたときに、異種金属間に生じる電位差によりガルバニー電流と呼ばれる電流が歯と歯の間に流れます。
この微弱な電流により、頭痛や肩こりなどの身体の不
調が生じうるといわれています。
また自律神経の乱れといった身体への悪影響を及ぼすことが分かっています。
もし頭痛や肩こり、めまい、耳鳴り、不眠、イライラなどに悩まされているならば、口腔内の歯科金属が原因かもしれないのです。気をつけたいですね。
5、発がん性のある成分が含まれている
銀歯の材料には、クロム(発がんの恐れ)、インジウム(発がん性が確認)が含まれています。ドイツやスウェーデンではすでに使用禁止となっています。EU全体もその傾向にあり、先進国では日本のみが警告もされないまま普通に治療として用いられています。気をつけたいです。
いかがでしたでしょうか、、
歯科業界においてよく言われる『 銀歯』のリスクについて長々と紹介してきました、、、
ふじた歯科では、特に、何事も丁寧に患者様に説明をすることを心掛けています。しかしながらここまでの内容は、普段患者様と接している時には伝えられません。歯科従事者と患者様の間にはそれだけの時間が存在しないのです。。。
少しでも知っておいて欲しい歯科治療のリスクの話でした。