長崎県 諫早市 多良見町 諫早ふじた歯科・矯正歯科 藤川です。
今回はフレイル、オーラルフレイルについてのお話です。
高齢化・介護社会が近々身近なこととして感じている方、現在既にその問題を抱えている方も多いと思います。
確実に近い将来、多くの方が向き合わないといけない現実。今のうちに出来ることはないのでしょうか。
◯「フレイル」とは⁉︎
「フレイル」とは健康な状態から要介護へ移行する間のことで、年齢を重ねていくと共に疲れやすくなり、家に閉じこもることが増えるなど、筋力低下で衰えを感じる段階を指しています。
持病や転倒などの事故により急に要介護へ移行することもありますが、ほとんどの高齢者は「フレイル」を経て徐々に「要介護」へと移っていきます。
また、「フレイル」は認知症や鬱などの心の問題、経済的な問題など多くの問題にも関係しています。
この時期に高齢者は心身、社会的にダメージを受け回復する力も弱くなっているのですが、適切なケアがあれば健康な状態に戻れる期間ともいわれています。
早期発見と早期のケアでなるべく「要介護」へ進んでしまわないよう、「フレイル」の時期を大切にしましょう。
◯「オーラルフレイル」とは⁉︎
さて、次に「オーラルフレイル」についてです。
口腔の機能が低下することが全身の老化につながることを意味します。
お口は健康の入り口とも言われる通り、老化にも大きな関わりを持っています。
「オーラルフレイル」は次のような段階を経て進行します。
①むし歯や歯周病による痛み、歯が抜ける
②会話、食事がし辛くなる
③食欲低下による低栄養状態になる
④噛む力、舌の筋力の低下による咀嚼、嚥下障害
⑤要介護状態へ
◯オーラルフレイルチェック表
❇︎日本歯科医師会「オーラルフレイル」リーフレット参照
《チェック結果》
①合計0〜2点 オーラルフレイルの危険性は低いです。
②合計3点 オーラルフレイルの危険性があります。
③合計4点以上 オーラルフレイルの危険性が高いです。
3点以上の方はオーラルフレイルの可能性が高いため早めの対応が必要です。
現在歯科医院では口腔機能低下症を診断したり、お口の機能トレーニングの指導を受けられたりと健康保険内で検査することができます。
最近食事中にムセる、飲み込みにくい、口の中が乾燥する…等の不安、症状がおありの方はぜひ口腔機能低下症の検査をおすすめします。
「オーラルフレイル」の始まりは、ムセ、食べこぼし、噛めないものが増えてきたなどの小さな症状で気付きにくいため注意が必要です。
医療の発達と共に寿命も長くなってきましたが、できれば健康で長生きしたいですよね。
そのためにはこの「フレイル」「オーラルフレイル」を見逃さないよう、早期に発見して健常な状態に戻ることが出来るようにしましょう。