■虫歯菌は人から人へうつる?
諫早市の歯医者 『諫早ふじた歯科・矯正歯科』の理事長の藤田です。
風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなどは、人から人へとうつります。その多くは飛沫感染なので、マスクをすることでうつるのを予防できます。そこで気になるのが虫歯ですね。虫歯もこれらと同じ感染症の一種なので、人から人へとうつりそうなものです。そこで今回は、虫歯の感染経路についてわかりやすく解説します。
▼虫歯菌は唾液を介してうつります
結論からいうと、虫歯菌は人から人へとうつります。虫歯は細菌感染症であり、その性質上、人にうつるという現象は避けられません。ただ、虫歯菌は、空気感染することはなく、虫歯になっている人の唾液が直接、口腔内に入ることでうつりやすいです。虫歯菌の感染経路は、ある意味で飛沫感染に該当しますが、感染者と同じ空間にいるだけでうつることはほとんどないでしょう。
▼虫歯菌がうつる行為について
虫歯菌は、キスなどのスキンシップで唾液を交換したり、家族内で食器を共有したりすることでうつりやすいです。そこで是非とも注意していただきたいのが乳幼児への感染です。生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌が住み着いていませんが、家族との関わりの中でいつしか感染が起こります。とくに1歳半から2歳半の1年間は、虫歯への感染リスクが有意に高まることから、その期間は食べ物を口移しで与えたりする行為を控えましょう。
▼お口を清潔に保てばうつるリスクも低くなる
ミュータンスに代表される虫歯菌は、ほとんどの人のお口の中に住み着いていますが、衛生状態を保つことで、人への感染拡大を防げます。パートナーやご家族などに感染が広がらないよう、日頃から口腔ケアには力を入れていきましょう。その上で重要となるのがご自宅でのセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアです。
◎セルフケアについて
セルフケアの基本は、歯磨きによるブラッシングですが、それだけで口腔内を清潔に保つのは難しいです。歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシといった補助的清掃器具を活用するようにしてください。出先で歯磨きするのが難しい時は、マウスウォッシュを使ってお口の中をゆすぐだけでも細菌の活動を抑えることが可能です。また、睡眠中は唾液の分泌が低下することから、眠る直前にしっかりと歯磨きすることも大切です。
◎プロフェッショナルケアについて
歯医者のクリーニングでは、歯ブラシによるブラッシングでは落とせないバイオフィルムや歯石を除去することが可能です。これらは歯垢と同じように細菌の温床となるため、定期的に取り除くのが望ましいです。実際、歯石がたまっている人のお口の中は、虫歯菌や歯周病菌の数も著しく増えており、人にうつるリスクが高まっています。
▼お口の中が清潔だと“うつされる”リスクも減少する
口腔衛生状態を良好に保つことは、他人に虫歯菌をうつすリスクを下げると同時に、他人から虫歯菌をうつされるリスクも減らすことができます。というのも、お口の中に歯垢や歯石がたまっておらず、歯周ポケットも深くなっていなければ、そもそも虫歯菌・歯周病菌の定着も難しくなるからです。そう聞くと、虫歯も感染症の一種であることを自覚しやすくなりますよね。ですから、外で歯磨きやうがいをする際にも、他人にうつさない、他人からうつされないよう心がけながら、口腔ケアのエチケットにも配慮するよう努めましょう。
▼まとめ
このように、虫歯菌は唾液を介して人へとうつるので、周囲の人に迷惑をかけないためにも虫歯予防は徹底しましょう。当院は予防診療に力を入れている歯医者さんなので、虫歯をしっかり予防したいという方は、お気軽にご連絡ください。
長崎県諫早市多良見町中里129-14
医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科