2024/05/01

抜歯即時インプラントとは?メリット・デメリットや治療の流れを解説

こんにちは。長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。

抜歯即時インプラントのメリット・デメリットイメージ

抜歯後の治療として、審美的にも機能的にも優れたインプラント治療が人気を集めています。

しかし、抜歯した後に歯がない期間があることが不安な方もいるのではないでしょうか。その場合に選択されることが多い治療法が、抜歯即時インプラントです。

抜歯とインプラント埋入を同時に行うため、治療期間が短くなることが特徴です。手術当日に仮歯も装着もできるので、歯のなく見た目が気になる期間はないでしょう。

この記事では、抜歯即時インプラントのメリット・デメリット、治療の流れについて解説します。

抜歯即時インプラントとは?

抜歯即時インプラントを行う

抜歯即時インプラントとは、虫歯や歯周病、外傷などで抜歯せざるを得ないと判断された場合に、抜歯後すぐにインプラントを埋入する治療のことです。

従来のインプラント治療では、抜歯後に歯茎が治るまで数ヶ月待ち、その後にインプラントを埋入することが多いです。そのため、治療期間が長くなる傾向があります。

また、抜歯とインプラント埋入手術を分けて行うと外科手術の回数が多くなり、患者さまの負担が増加します。抜歯即時インプラントでは外科手術の回数が減るので、負担を減らしながら大治療期間を短縮できるでしょう。

歯茎や顎の骨の状態がよければ行えて、2〜3か月での治療終了を目指します。

抜歯即時インプラントのメリットとは?

抜歯即時インプラントのメリットイメージ

抜歯即時インプラントには、以下のメリットがあります。

治療期間を短縮できる

抜歯とインプラント埋入を同時に行うため、外科手術の回数が減ることで治療期間を大幅に短縮できるのがメリットです。従来のインプラント治療は、抜歯後の歯茎や顎の骨の治りを待つ期間とインプラントと骨の結合を待つ期間が必要なので、1年程度かかることも珍しくありません。

抜歯即時インプラントは、根の周囲の炎症が少ないなど条件がよければ抜歯とインプラントの埋入を同日に行います。歯茎の治りを待たずに、仮歯まで抜歯当日に入るのです。

手術当日に仮歯が入る

抜歯即時インプラントは、抜歯から仮歯の装着まで同日に行います。まったく歯がない期間が生まれないため、見た目の違和感を軽減できるでしょう。

ただし、仮歯はあくまでも仮の歯です。天然歯やインプラントの人工歯と同様に使用できるものではないので、仮歯で噛まないように注意してください。

体への負担が少ない

従来のインプラント治療も抜歯即時インプラントも、局所麻酔で治療可能です。

しかし、麻酔や歯茎の切開、抜歯、インプラントの埋入などの外科手術が必要なため、少なからず体に負担はかかります。従来のインプラント治療は外科手術の回数が多くなるため、その分体に負担がかかりやすいでしょう。

抜歯即時インプラントは、1日で抜歯とインプラント埋入、仮歯の装着までを行うため、患者さまの体への負担を最小限に抑えられます。

術後の痛みや腫れが少ない

従来のインプラント治療は、抜歯とインプラント埋入を別日に行うため、外科手術ごとに麻酔や歯茎の切開が必要になります。抜歯即時インプラントも麻酔は必要ですが、一度の麻酔で抜歯とインプラント埋入ができるため、歯茎を切開する必要はありません。

抜歯したスペースを利用してインプラントを埋入するため、顎の骨に穴をあける作業も必要ないでしょう。多少削ることはありますが、最小限に抑えられます。

そのため、従来のインプラント治療よりもインプラント埋入後の腫れや痛みが少ないでしょう。

骨が痩せるのを防げる

歯を支える骨の厚みや量は、歯と歯が噛み合う刺激によって維持されています。抜歯してから時間が経つと、徐々に骨が痩せて歯茎が下がることがあるのです。

骨が痩せて歯茎が下がると、虫歯や歯周病のリスクが上がったり知覚過敏になったり、歯が長く見えることで見た目が悪くなったりするのがデメリットです。抜歯即時インプラントは抜歯したその日にインプラント埋入も行うため、骨が痩せるのを防げます。

抜歯後の骨の吸収を抑えられるだけでなく、骨が十分にあることでインプラントが長持ちしやすくなるでしょう。

抜歯即時インプラントのデメリットとは?

抜歯即時インプラントのデメリットイメージ

抜歯即時インプラントには多くのメリットがありますが、以下のようなデメリットもあります。

適応できないことがある

抜歯後すぐにインプラントを埋入する抜歯即時インプラントは、体やお口の状態によっては行えないことがあります。以下の条件を満たす方しか治療できません。

  • 骨の厚み、骨密度が十分にある
  • 周りの歯に虫歯がない
  • 歯周病がない
  • 糖尿病や心臓病などの持病がない
  • 歯の根の周囲の炎症が少ない

抜歯即時インプラントを含めたインプラント治療は、骨とインプラントが結合することでしっかり噛めるようになります。インプラントを支えられるほどの骨の厚みや骨密度がなければ治療できません。

また、周りの歯に虫歯や歯周病がある場合は、優先的に治療が必要になるでしょう。特に、抜歯の理由が歯周病の場合、全体的に骨が吸収されていて骨が足りない場合があります。根の周囲に炎症がある場合も、状態が落ち着いてからインプラントを埋入したほうがよいでしょう。

また、従来のインプラント治療と同じく、抜歯即時インプラントも外科手術が必要になるため、糖尿病や心臓病など、全身疾患がある場合は行えないかもしれません。

食事に気を遣う必要がある

インプラントを埋入した後は、骨とインプラントが定着するまでに時間がかかります。抜歯即時インプラントの手術直後に硬いものを噛むと、インプラントに負荷がかかり骨とインプラントの結合が阻害されるかもしれません。

ナッツやせんべい、硬いパンなど、噛み応えのあるものは避けましょう。

対応できる歯科医院が少ない

抜歯即時インプラントは、従来のインプラント治療よりも歯科医師の知識や技術力、経験が必要な難易度の高い治療法です。抜歯とインプラント埋入を同時に行うため、歯科医院の設備や衛生管理も重要でしょう。

そのため、対応できる歯科医院が少ないのです。

抜歯即時インプラントの流れ

精密検査をするイメージ

ここでは、一般的な抜歯即時インプラントの治療の流れを解説します。

精密検査・診断

まず、カウンセリングでお口の状態を確認し、精密検査を行います。精密検査の内容は、骨の厚みや骨密度、周りの歯の状態などの把握のためにレントゲンやCTを撮影する、PC上で埋入シミュレーションを行う、仮歯の作成のための型取りを行うなどです。

精密検査の結果を元に、抜歯即時インプラントの治療の流れやメリット・デメリットなどを説明します。

抜歯

抜歯即時インプラントの手術当日は、歯茎や周囲の骨を傷つけないように状態の悪い歯を抜歯し、抜歯窩(抜歯後の穴)の洗浄・消毒を行います。抜歯窩が炎症を起こすとインプラントが定着しない可能性があるので、洗浄や消毒は非常に重要です。

インプラント埋入

抜歯窩の洗浄や消毒ができたら、抜歯窩の形をドリルで整えてインプラントを埋入します。この際、インプラントの周りには隙間があるため、人工骨などで固定して正確な位置にインプラントを埋入します。

仮歯の装着

抜歯即時インプラントの手術後、状態に問題がなければ仮歯を装着します。仮歯は天然歯や人工歯のように使えるものではないので、食事の際に使わないように注意してください。

インプラントと骨の結合を待つ

インプラント埋入後は、骨とインプラントの結合を待ちます。平均して2~3ヵ月待機します。インプラントと骨の結合はISQ値で判断しますが、当院では1ヶ月半で結合を認める症例が増えてきました。

被せ物の型取り・装着

骨とインプラントの結合が確認できたら、被せ物の型取りを行います。被せ物の種類はさまざまありますが、審美的にも機能的にも優れたセラミックを選択する方が多いです。

完成した被せ物の噛み合わせや歯の見え方、色味などを歯科医師と確認し、装着すれば抜歯即時インプラントの治療は完了です。

メンテナンス

抜歯即時インプラントに限らず、インプラント治療後は定期的にメンテナンスを受けることが重要です。3か月に一度を目安に受けてください。

まとめ

インプラントの模型

抜歯即時インプラントとは、抜歯と同時にインプラントを埋入する治療のことです。従来のインプラント治療は抜歯とインプラント埋入を分けて行うので、治療期間は4ヶ月〜半年ほどでした。1年以上かかることも珍しくありません。

抜歯即時インプラントは、外科手術の回数が減るので治療期間を大幅に短縮できるのがメリットです。体やお口の状態によって適応できるかどうかが異なりますが、2〜3ヶ月での治療完了を目指します。

抜歯即時インプラントを検討されている方は、長崎県諫早市にある歯医者「諫早ふじた歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

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長崎県諫早市多良見町中里129-14

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