こんにちは、長崎県 諫早市 諫早ふじた歯科・矯正歯科です。
今回は、口腔機能低下症の1つである『低舌圧』についてお話しします。
舌の役割
舌には大きく分けて4つの役割があります
味わう
舌の表面には、味蕾と呼ばれる味を感じる組織が存在します。
甘味、辛味、塩味、酸味、旨味などは味蕾を介して感じることができます。
甘味は舌先、塩味は舌先の外側、酸味は舌の奥の外側、苦味と旨味は舌根部で感じるやすいとされています。
食べる
食べ物の固さ、温度などを感知し舌によって食べ物を奥歯に運びます。
その後、唾液と混ぜ合わせ食道に送り込みます。
話す
脳から言葉の指令を受けた後、肺から息を出し声帯を震わせて声を作り、舌の形や口の動作によって言葉を作ります。
歯並びの形成
歯列は、周囲の筋肉の影響を受けやすい傾向にあります。
舌で前歯を押す癖であったり、食いしばりによって舌が正しい位置にない場合にも歯列に影響を及ぼします。
舌圧とは
舌が上顎に接触する力のことをいいます。
舌は筋肉の組織であり、柔らかいものや飲み込みやすい形状のものばかり食べていると舌圧は低下していきます。
舌圧の強弱の単位をkPa(キロパスカル)で表します。
成人では30kPa以上あることが望ましく、低舌圧の方では20kPa未満の方が多く見られます。
舌圧はどこで測定できるのでしょうか?
諫早ふじた歯科・矯正歯科では舌圧測定を行っています。
残念ながら舌圧測定器の普及はまだ遅れているため、どこの歯科医院でも測定できるわけではありません。
舌圧の測定方法 前歯でバルーン(風船)の付け根を噛んで、舌を上顎に押し付けるようにバルーンをしっかり押しつぶしてください。
測定方法は上記のことをしていただくだけなので、簡単です。
低下した舌圧を改善することはできますか?
自覚症状として
◻︎食事中によくむせる
◻︎食べ物が喉に使える感じがする
◻︎むせやすい食べ物を避けている
◻︎飲み込んだ後も、口の中に食べ物が残っている
◻︎以前は蒸せなかったのに、時々むせる
このような自覚症状がある場合は一度検査をすることをおすすめします。
何事も早く気づくことで、早めに対処ができ、改善も早くなります。
日常生活でできる対処法 柔らかいものばかりではなく硬いものを食べることで噛む回数も増えて舌の動きも活発になり、舌圧も鍛えられます。
舌圧が鍛えられることにより、咀嚼力も向上し食べる楽しみも増えます。
また、あいうべ体操があります。
口を大きく(あ)(い)(う)(べ)と広げ1秒キープ これを1日30回行うことで口元の筋肉と、舌の筋肉を鍛えることができます。
気になる方はお気軽にご相談ください