2020/09/10

根管治療セミナー

長崎県諫早市の歯医者  「諫早ふじた歯科・矯正歯科」の歯科医師 松田です。
4月1日福岡で開催された「北米、西海岸の歯内療法 再根管治療の意思決定と治療の実際」という歯内療法(歯の神経の治療)のセミナーに行ってきました。

講師は歯内療法の本場、アメリカで歯内療法専門医の資格を持ち、現在福岡市内で歯内療法専門の医院を開設されている松浦 顯先生でした。セミナーでは「再根管治療」を中心に講演が行われました。

歯の神経が生きている場合は、神経には血管が通っており、血液の抗菌作用によって歯の中は無菌の状態に保たれていますが、歯の神経の治療をして神経をとると、神経が入っていた部分に必ずお口の中の細菌が入り込みます。その細菌が一定数を超えると、細菌が根っこの先から外に出て顎の骨を溶かしていきます。これを改善するのが再根管治療です。

セミナーでは再根管治療に対する考え方、治療を行うタイミングや条件、また実際に治療をする時の細かい手技について説明が行われました。
多くの論文をもとにした根拠のある治療の進め方を行っておられたのが印象的でした。歯の神経の治療というのは歯の治療の中でも特に繊細で難易度が高い治療です。目に見えない細菌を相手にしているので、完全な状態の把握というのはできず、治療の成功率も他の治療に比べ高くはありません。

少しでも治療の精度をあげ、患者さんに満足して頂けるように今回のセミナーで学んだことを日々の臨床に生かしていこうと感じました。