2022/09/13

インプラントの老後の注意点

■インプラントは老後にデメリットがある?ない?

諫早の歯医者 インプラント指導医の藤田です。

保険診療で作る入れ歯やブリッジは、寿命が10年未満のものがほとんどです。もちろん、使い方によってはより長く持たせることも可能ですが、インプラントとは大きく異なります。なぜなら、インプラントは一生涯使い続けることも難しくないからです。そこで気になるのがインプラントの老後のデメリットですよね。

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▼細菌感染のリスクがある

 

極端な話、天然歯が1本もなければ虫歯になるリスクはゼロ、歯周病になるリスクも比較的低くなります。そこに人工歯根を土台とする人工歯を装着すれば、細菌の住みかが出来てしまうため、歯周病リスクも上昇します。老後は免疫力も低下していることもあり、インプラント周囲炎には十分注意しなければなりません。これはインプラントにおける老後の唯一ともいえるデメリットです。

 

▼老後にインプラント治療を受けるデメリットは?

 

次に、老後(70代以降)にインプラント治療を受けるデメリットですが、これは全身状態に大きく影響し得る点が挙げられます。とくに高血圧症や糖尿病などによってバイタルが変化しやすい方の場合は、手術が困難となることも珍しくありません。また、術後の感染症にも十分な注意を払う必要があります。さらには、骨の代謝が低下していることから、インプラントと顎骨が結合しにくいというデメリットも挙げられます。

 

もちろん、老後にインプラントを実施する場合は、そうしたリスクやデメリットを踏まえた上で歯科医師が治療を提案することになります。治療に伴うリスクやデメリットが明らかに大きい場合は、そもそもインプラントを推奨することがありません。それでも不安のある方は、他院にセカンドオピニオンを求めることがすすめられます。

 

▼メンテナンスは継続して受ける必要がある

 

インプラントには治療後のメンテナンスが欠かせません。若い頃であれば、数ヶ月に1回のメンテナンスもそれほど億劫にはならないかと思いますが、老後にお身体の状態などが悪くなると、メンテナンスに通うのも一苦労となるケースは珍しくありません。ただ、お口の健康を維持する上で、歯科の定期検診やメンテナンスは老後も引き続き受ける必要があるため、結果としては大きなデメリットになるとは言い切れません。むしろインプラントのために定期的な通院を欠かさなくなるため、お口の健康維持・増進に寄与することさえあるといえます。

 

▼老後にインプラントがダメになった時の対処法

 

加齢や病気による影響で顎の骨の状態が悪くなり、インプラントが老後に脱落した場合は、従来の治療法に切り替えることが多いです。具体的には「入れ歯」ですね。入れ歯には外科手術が不要となっており、理論上は何歳になっても受けることが可能です。老後にインプラントを入れなおせなくなったとしても、入れ歯であれば短期間かつリスクの少ない状態で治療できます。ですから、老後にインプラントが使えなくなっても代替的な治療は存在しているのでその点はご安心ください。

 

▼まとめ

 

このように、中高年の時にインプラント治療を受けて、老後に被ると考えられるデメリットとしては、歯周病のリスクが明らかに高くなる点が挙げられます。そして、老後にインプラント治療を受けるデメリットとしては、手術が困難な場合がある、人工歯根と顎骨が結合しにくい、という点が挙げられます。今回はインプラントと老後についてネガティブな部分を解説しましたが、ポジティブな部分がよりたくさんありますのでご安心ください。老後のインプラントのメリットの方が多いので、そのメリットについても知りたい方は、お気軽に当院までご相談ください。

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諫早ふじた歯科・矯正歯科   理事長  藤田浩一