2023/12/27

歯周病と関節リウマチ

歯周病と関節リウマチは相互関係があるのです 

諫早ふじた歯科・矯正歯科の藤田です。今回は歯周病と関節リウマチの関係についてです。

リウマチ

 

 

 

 

 

 

 

リウマチとは、免疫の異常により、主に手足の関節が腫れたり痛んだりする病気です。 日本のリウマチ患者数は、70万人とも100万人とも言われ、女性がより罹患し、30~60歳代 で多く発症します。 関節リウマチと歯周病は双方向の関係性があり、歯周病の人は関節リウマチを発症しやすく、 関節リウマチの人は歯周病になりやすいことがわかっています。 歯周病原因菌のひとつであるPg菌はアルギニンというもともと体内にある蛋白を、シトルリンという物質に変 化させることで知られています。それを異物と認識して作られる抗体が、関節リウマチの診断に有用な抗 CCP抗体です。この抗体の働きで、滑膜に炎症が起き、関節リウマチを発症します。関節リウマチ患者の70 ~80%が持っているとされる抗CCP抗体は、歯周病が原因で作られる可能性もあるのです。 逆に関節リウマチの人が治療薬などで免疫力が低下していれば、容易に歯周病を併発しやすくなります。 

また、関節症状が進行すれば歯磨きなどが難しくなり、口腔内の清潔が保たれずに 歯周病が悪化することもあるでしょう。さらに関節リウマチでは、シェーグレン症候群と いう唾液分泌を低下させる膠原病を合併することもしばしばあり、口腔内衛生が一層 保ちにくくなります。 悪循環に陥らないよう、歯周病は悪化させずきちんと管理することが大事なのです。 

歯周病セルフチェック 

リウマチの発症を予防する為にも、また現在リウマチ治療中の方 はよくするためにも、歯周病の早期発見や治療が重要になります。 

☑ ブラッシング時に歯ぐきから出血する ☑ 歯ぐきが腫れている・変色している ☑ 歯ぐきが下がって歯が長く見える
☑ 冷たいものがしみる 

☑ 歯ぐきが痛い・出血している
☑ 歯がグラグラする
☑ 歯ぐきから膿が出る・口臭がある 

関節リウマチのお口の問題と対策 

◆不十分な口腔衛生状態 

関節リウマチの主な症状に関節の痛みや、こわばりなどがあり、 歯ブラシを細かく動かすことが難しくなる場合があります。 そのような場合は、電動歯ブラシや洗口剤を導入しましょう。 

◆口腔乾燥症 

シェーグレン症候群を併発した場合は、唾液の分泌量が減少し、 お口の中が乾燥しやすくなるため、むし歯や歯周病が進行しや すい状態になります。 

してみましょう。 

◆薬物による感染しやすい状態 

関節リウマチ治療薬は免疫の機能を抑えることで症状を緩和さ せるため、健康な人と比べると歯周病が悪化しやすい状態になり ます。歯周病の治療をし、感染リスク・免疫低下を回避しましょう。 

歯周病と関節リウマチの両方に罹患している患者に対して 歯周病治療を行うと、関節リウマチの症状が改善することが 報告されています。逆に、関節リウマチの治療により歯周病が 改善することも確認されています。 

長崎県諫早市多良見町中里129-14

医療法人 夢昂会 諫早ふじた歯科・矯正歯科