2024/04/05

歯の着色について

長崎県諫早市多良見町 「諫早ふじた歯科・矯正歯科」です。

 

患者さんから「歯の着色が気になる」「若い頃に比べたら歯が黄色くなってきた」など、歯の色に関する質問が多くあります。

芸能人のまるでタイルのような真っ白な口元は、自然な歯色が1番だと思う私にはちょっと違和感があるのですが、更にきれいに!もっと白く!と、美しさを求めるのは当然のことです。

 

 

歯の変色の原因

歯の表面に色素が付着する「外因性」、歯自身が変色する「内因性」の2つの原因があります。

 

外因性

「外因性」の着色をステインと言います。毎日口にする食べ物、お茶やコーヒーなどに含まれる色素(特にタンニン)や、喫煙される方はニコチン、タールなどのいわゆるタバコのヤニが歯の表面に付着したものが多くあげられます。ステインは少しずつ歯に付着していくため気づきにくく、ある時「何か最近歯が黄色いな」と感じることが多いです。

また、唾液の分泌が少ない、口を開けたまま寝ている…などの口腔乾燥の原因により、歯の表面が乾燥すると着色しやすい傾向にあります。

内因性

・加齢による変色

歯の表面はエナメル質で覆われており、その中には少し黄色味を帯びた象牙質があります。

加齢によってエナメル質は少しづつすり減っていき、内側の象牙質は逆に厚みが出てくるため黄色味が強くなります。日本人は欧米人に比べるとエナメル質が薄いため、更に黄色味が強くでてくるようです。

・歯の神経が壊死したことによる変色

歯の中には歯髄と呼ばれる神経がありますが、歯の打撲や欠けたり虫歯などでやむなく神経を取った場合、時間の経過とともにだんだん黒ずんできます。

・テトラサイクリン系の抗生物質による変色

歯の形成期にテトラサイクリン系の抗生物質を服用すると象牙質形成に異常が生じ、グレー色に変色することがあります。

・その他

歯の形成期に全身疾患にかかったり、エナメル質や象牙質の形成に異常が生じたりすると変色することがあります。

 

 

歯の変色の対応と予防法

外因性の着色「ステイン」は日々の生活の中で少しづつ蓄積されます。特にタバコのヤニは唾液中のカルシウムなどと結びついて更に強固に付着します。

時間が経つほど落としにくくなるので、ステインの付きやすい飲食物に気を付けたり、ステイン除去に効果的な歯磨剤を使ったり、定期的に歯科医院でクリーニングを受けたりと日頃からのケアが大切です。

言いかえると、外因性の着色はケア次第で解消可能ということになります。

しかし内因性が原因の変色は残念ながらケアでは解決することはできません。変色した歯を削ってセラミックなどの冠を被せることで審美的にきれいにすることは可能ですが、歯を削るデメリット等もありますので歯科医院での相談をおすすめします。

過去に治療したレジンと呼ばれる白い詰め物も経時的に変色する性質がありますが、こちらは変色したレジンを除去して新しいレジンを充填することによりきれいになります。

 

 

飲食をする限り歯にステインを一切つけないようにするのは難しいですが、食後はすぐに歯磨きやうがいをするなどしてステインが蓄積するのを予防しましょう。

 

 

 

審美治療についての記事はこちら

 

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