2022/12/20

インプラントと金属アレルギーのリスク

■インプラントに金属アレルギーのリスクはある?

 

長崎県諫早市の歯医者 『諫早ふじた歯科・矯正歯科』の理事長 藤田です。今回はインプラント治療に金属アレルギーの関係に関してお知らせしますで。今や世界的に普及しているのが歯科インプラント治療です。当院でも実施後すでに25年近く経過し、良好に使用していただいております。

 

昨今、銀歯による金属アレルギーのリスクが広く知られるようになりました。口腔内は湿度100%の環境であり、食事の際には冷刺激や熱刺激などが銀歯に加わります。そのような過酷な状況では、金属の成分が一部溶け出し、アレルギー症状を引き起こすことがあるのです。そこで気になるのが顎の骨の中にチタン製のネジを埋め込むインプラントですね。

 

▼チタンは金属アレルギーになりにくい

 

結論からいうと、チタンはアレルギーの原因になりにくいので、インプラントで金属アレルギーを発症することはほとんどありません。チタンは降るから、人工関節やペースメーカーの部品としても活用されており、その安全性は保証されています。ですから、今現在金属アレルギーをお持ちでない方も、将来的にチタンが原因となってアレルギー症状が現れるリスクはほとんどないと言われています。

 

▼金属アレルギーがある人は?

 

金属アレルギーは、それぞれ異なる金属がアレルゲンとなって発症する病気です。銀歯であれば、パラジウムにアレルギーを持っている人が多いです。上述したように、チタンに対してアレルギーを持っている人は極めて少ないので、今現在金属アレルギーをお持ちの方でもインプラント治療は安全に受けられます。

 

ただ、万全を期すのであれば、事前にパッチテストなどのアレルギー検査を受けましょう。ご自身にどのような種類の金属アレルギーがあるのかわかります。そこでもしチタンへのアレルギーが見つかったら、その他の治療法が優先されます。

 

◎パッチテストとは

 

パッチテストとは、腕や背中などに小さなシールを貼って、金属アレルギーの有無を調べる検査です。一般的な皮膚科に加え、一部の歯科医院でも行われている簡便な検査法ですので、気になる方は一度受けてみてください。パッチテストでは、たくさんの種類の金属アレルギーを検査でき、インプラントの主な構成成分であるチタンも含まれています。

 

▼歯科治療による金属アレルギーの症状について

 

銀歯が原因で金属アレルギーを発症すると、歯茎を始めとした口腔粘膜に発赤などが現れます。場合によって、熱い・痛いといった症状を伴うこともあります。さらには、手足などの皮膚にまで発赤などの症状が広がるケースも珍しくないのです。これが銀歯などによる金属アレルギーの厄介なところですね。原因は口腔内にあるものの、アレルギー反応が全身へと波及します。

 

◎アレルギー性の物質が全身を巡る

 

銀歯から溶け出した金属イオンは、歯茎の中に入り込んでアレルギー性物質の産生を促します。それらが血流に乗ると、全身を巡るようになり、手足の皮膚などにもアレルギー症状を引き起こすのです。ちなみに、ほぼチタンのみで構成されている人工歯根やアバットメントは、金属イオンの溶出が起こりにくいです。つまり、アレルゲンとなる物質が生じることなく、長期間、安定した状態で機能し続けることが可能なのです。

 

◎入れ歯や矯正装置にも金属アレルギーのリスクはある?

 

入れ歯や矯正装置にもいろいろな部位に金属が使われていますよね。それらは銀歯に用いられている合金ほど不安定ではありませんが、金属アレルギーのリスクはあります。ですから、入れ歯治療を選択する際にも、金属アレルギーのリスクは伴います。

 

▼まとめ

 

このように、インプラントでは金属製の人工歯根を顎の骨に埋入するものの、基本的にはアレルギーの心配がありません。チタンはそもそもアレルゲンとなりにくい金属だからです。そんなインプラント治療の安全性についてさらに詳しく知りたい方は、お気軽に『諫早ふじた歯科・矯正歯科』までご相談ください。インプラントに関する疑問・質問にお答えします。

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